72の店舗を運営する仙台銀行(仙台市青葉区、従業員数744人)は、人工知能(AI)を活用した光学文字認識(OCR)サービス「Tegaki」を採用。9月から導入し、住宅ローン事前審査申込書のデータ化作業を3割削減したという。開発、提供するCogent Labs(港区)が発表した。
申込書から審査システムへの入力作業は、現場の営業担当行員が手作業で確認、書き出し、審査システムへ登録という手順で実施。項目が多く、確認や審査システムへの入力作業が恒常的な課題だったという。
審査申込書をスキャナーで画像データに変換してからTegakiでテキスト化、CSVファイルへ書き出せるため、作業効率が向上。審査速度が上がり、習熟したスタッフに依存しないバックオフィス体制の構築にもつながったとしている。
「Tegaki」活用イメージ(出典:Cogent Labs)
行内には依然として紙ベースの事務フローが多く、他部署での活用も進めるとしている。
Tegakiは、ディープラーニングを活用した独自のアルゴリズムを採用する、ウェブブラウザやAPI活用が可能なSaaS。7月30日には従来の学習モデルを一から見直し、再学習させた新生「Tegaki」の提供を開始。一般的な申込書での読み取り精度を平均13%向上させたという。
従来との比較(出典:Cogent Labs)