Googleは、今から10年前の2009年11月に「Go」を公開し、マルチコアプロセッサー向けに最適化され、マルチスレッド処理を利用できる新しいプログラミング言語を開発者に提供した。
Goの10周年記念日を祝うため、Googleは先頃立ち上げた.devドメインで新しいウェブサイトを公開した。「go.dev」というシンプルな名前のこのウェブサイトでは、Goのクラウドサービス構築に関するさまざまな利点、コマンドラインインターフェース、ウェブアプリケーション、DevOpsのサポートが紹介されている。
Googleは、世界中に100万を超えるGoユーザーがいることに加えて、American ExpressやSalesforce、IBM、Target、Twitch、Netflix、Twitter、Uber、Dropboxを含む多くの大手企業がGoを広範に使用していることも宣伝した。
Salesforceは先頃、以前はハイブリッド「C-Python」アプリケーションだった「Einstein Analytics」プラットフォームを再構築するのに、Goをほぼ全面的に使用していることを詳しく説明した。Salesforceの開発者は、「Pythonはマルチスレッド処理があまり得意ではない」と述べた。
Netflixは、「Rend」プロクシを意図的にGoで記述したという。「(ガベージコレクションの一時停止が問題となる)『Java』よりも遅延が少なくて、開発者にとっての生産性が『C』よりも高く、なおかつ数万のクライアント接続を処理できるものが必要だったからだ」(同社)
Googleによると、go.devはオープンソースプロジェクト向けの既存の「golang.org」ウェブサイトと異なり、Goユーザー向けの新しいハブとしての役割を果たすという。go.devでは、Goパッケージやモジュール、学習リソース、ユースケース、ケーススタディなど、「Goエコシステム全体から収集され、キュレートされたリソース」を提供する。
Goは2019年、6年目となる「2019 IEEE Spectrum」年次ランキングで10位になった。同言語は、「UNIX」のオリジナル開発者の1人であるKen Thompson氏、Bell LabsでUNIX開発に関わったRob Pike氏、Robert Griesemer氏を含むチームによって、Google社内で開発された。
Griesemer氏は先頃、Goチームの使命は同言語の計画が生まれた2007年から変わっていないと述べた。その使命とは、「ソフトウェア開発をスケールさせること」だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。