利用者の利便性のための施設・設備
あまりメインのトピックになることはありませんが、現在のデータセンターは利用者の利便性の観点から、さまざまな付帯施設や設備をアピールしています。分譲マンションのパーティールームやゲストルーム、バーベキューテラスのような派手さはありませんが、(3)あれば嬉しい便利な要件としてチェックしてみましょう。
(筆者作成)
待機時間も多いデータセンターの作業において、サーバー室ではなくワーキングスペースが利用できると快適ですね。深夜作業や障害対応では軽食の販売機もありがたいです。珍しいところでは、フィットネスルームがあるデータセンター、地域性を生かして「温泉の足湯」があるというデータセンターなどもありました。もっとも、そこまで長時間の作業がないことを祈りたいですが。
立地が郊外、地方など、ベンダーの保守対応に時間がかかりうる場合は、データセンター内に予備部品を保管しておくための備品保管ルームがあると便利です。
また、データセンターの入館手続きについて、毎回Excelなどをベースにした入館申請書をメールで送付、の形ではなく、入館申請ポータルサイトが提供されているとスムーズです。
まとめ
前回、今回と2回にわたってデータセンターを選定する基本的なスペックについてご紹介いたしました。かなり多いですね! これを一つ一つ確認していかなきゃならないの? もっと簡単に一発でいいデータセンターを見分ける方法とかないの? そんなことを聞かれそうです。
ここで参考になるのは、日本データセンター協会(JDCC)が制定した「データセンターファシリティスタンダード」です(概要版をサイトから無料で入手できます)。