NTTデータは11月26日、地方公共団体を対象に人工知能(AI)を活用した光学文字認識(OCR)のクラウドサービス「NaNaTsu AI-OCR with DX Suite」を発表した。11月から神戸市や下関市などが活用を開始、12月からつくば市や長岡市などが正式採用を予定しているという。
NaNaTsu AI-OCR with DX Suiteは、AI OCR「DX Suite」をエンジンに採用。手書きの各種申請書類などをテキストデータに自動変換できるという。申請書類をスキャンした画像をアップロードするとテキストデータをCSV形式で取得できる。
地方公共団体を相互に接続する行政専用の「総合行政ネットワーク(LGWAN)」をクラウドセンターとの接続に活用。データが安全にやり取りできる点も特長の一つとしている。11月から活用する団体は神戸市のほか下関市、氷見市など7の団体が活用。12月からはつくば市のほか、町田市、長岡市、習志野市など6の団体が予定している。これまでに横浜市など46の団体がトライアル版を利用している。
活用業務例(出典:NTTデータ)
「NaNaTsu」は、NTTデータが7月に発表した地方公共団体向けサービスとブランド名。スマート行政の実現や働き方変革を支援するサービスになるという。
第1弾サービスとしてNTTアドバンステクノロジ(川崎市幸区)が開発するロボティックプロセスオートメーション(RPA)ツール「WinActor」のライセンスと、LGWAN上に開設したWinActorの適用業務事例やサンプルシナリオといったノウハウ共有サイトのアカウントをセットにした「基本パック(WinActorフル機能版5ライセンスとノウハウ共有サイト利用5ID)」を8月から提供している。
基本パックイメージ(出典:NTTデータ)
基本パックの税別年間利用料は454万円。
他社製RPAを活用する場合など、NaNaTsu AI-OCR with DX Suiteのみの導入も可能。価格は非公表。