東芝デジタルソリューションズは12月3日、分散データベースの最新版「GridDB v4.3」の提供を開始した。ペタバイト級データを少ないサーバー台数で管理可能にする技術を搭載し、ビッグデータやIoTデータへの対応を強化した。GridDBは、社会インフラなどの必要不可欠なシステムにおいて時系列データの処理に活用されている。
IoTシステムには、デバイスや長期の稼働を経て蓄積するデータサイズが増えてきており、ペタバイト級データの管理が必要となっている。一方で、数十台のサーバーからなる大規模なクラスタシステムはコストが高くなるため、より少ないサーバーからなる小規模なクラスタが望まれるケースもある。これらのニーズを満たすには、クラスタを構成する1サーバー当たりに蓄積できるデータベースの最大サイズを大きくする必要があると東芝デジタルソリューションズは説明する。
そこで同社は、GridDB内部におけるデータ管理構造の最適化を行うことでリソース使用量を削減し、1サーバー当たりのデータベース最大サイズを増加。この強化とともに、データベースのバッファ制御機能、クラスタ内のデータ配置機能、複合索引などの機能を強化し、大規模データに対する処理性能も向上させたという。その結果、要件に応じてスケールアウト(サーバー台数を増やすことで、処理能力を高める手法)とスケールアップ(サーバーを高性能にすることで、処理能力を高める手法)を組み合わせることで、少ないサーバー台数でもペタバイト級データをミリ秒オーダーで処理できるようになったとしている。
(出典:東芝デジタルソリューションズ)