日立製作所と日立ソリューションズ、日立ソリューションズ・クリエイトは、同社グループにおける高度セキュリティ人材の育成とサイバーセキュリティ研究を目的とした「日立サイバーセキュリティセンター」を12月9日に開設することを発表した。
同センターでは、グループ社員向けに、サイバー攻撃のシミュレーション体験と実践演習を行うことで、システムとサービス開発におけるサイバー攻撃対策の技術力向上を図り、セキュリティ人材を育成する。また、高度なセキュリティ技術や知識を有するプロフェッショナル人材がサイバーセキュリティの調査と研究を行うことで、グループ内外で急増するサイバー攻撃に対する対応力の強化を図る。
日立グループでは、「日立ITプロフェッショナル認定制度」のもと、知識と経験を兼ね備えたセキュリティ人材を「日立情報セキュリティスペシャリスト」として認定。プレミアム、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの5段階に分けて認定しており、2022年3月末までに1万人規模での育成を目指している。
今回開設された日立サイバーセキュリティセンターには、サイバーレンジ(仮想のサイバー演習空間)を構築し、独自の脅威シナリオでシミュレーション体験と実践演習を行う「Training Room」のほか、グループ内の高度セキュリティプロフェッショナル人材がサイバーセキュリティを調査・研究する「Research Room」、企業向けのコンサルティングやサービスを提供する「Service Room」も併設する。Training Roomでは、情報セキュリティスペシャリスト認定教育プログラムの一環として、入門者向けの教育から上級者向けの教育まで、各レベルに応じた講座を用意するという。
日立グループでは、同センターを活用することでグループ内のセキュリティ人材の育成を加速し、多種多様なセキュリティインシデントへの対応力を強化することで、企業のセキュアな事業環境の構築に貢献していくとしている。

日立サイバーセキュリティセンターのフロアとTraining Room(出典:発表資料)