8000 Series Routerは、Ciscoの未来技術戦略のもう1つの柱である新OS「Cisco IOS XR7」を搭載している。このOSによってダウンロード速度がより高速化されるとともに、セキュリティが強化される。
Ciscoは、同社が現在ComcastやNTTコミュニケーションズなどの顧客とともに、「Cisco 8000」シリーズの展開と試験運用を進めていることにも触れた。
同社は「Silicon One」の紹介に加えて、オプティクス分野に関する取り組みについても説明している。ポートのレートが100Gから400Gに上がったことで、インターネットインフラの構築、運用コストに占めるオプティクスコンポーネントの割合が増えている。Ciscoはこの状況に対応するため、同社のルーターやスイッチのポートのレートが上昇しても、信頼性や品質に関する業界の厳しい標準に適合するよう、組織的に投資を進めていく。また、品質担保プログラムによって、同社のオプティクス製品が標準に適合しているか、Ciscoの製品や非Cisco製品との相互運用に問題がないかをテストしていくという。
Ciscoはまた、同社のオプティクス製品で初めて導入され、Cisco IOS XR7ソフトウェアのディスアグリゲーションにも適用された柔軟な消費モデルを、Silicon Oneでも提供する計画であることを明らかにした。
Moor Insights & Strategyの主席アナリストPatrick Moorhead氏によると、シスコが示したこの戦略は、過去5年間で最大のものの1つだという。
「この戦略は、同社のカスタムASICシリコンによって、多くの顧客の問題を解決する可能性がある。なぜならこの戦略では、1つのアーキテクチャーで多くのネットワーキングの利用事例に対応できるため、取り組みを1つのソフトウェアプラットフォームに集中させることができ、複数のプラットフォームに力が分散することがないためだ」とMoorhead氏は言う。「Ciscoは、このワンシリコンアーキテクチャーをスケールアップ、スケールダウンすることが可能だと証明する必要があるが、それは8000シリーズが関わるところだろう。この戦略は、この分野でネットワーキング製品と複数のASICチップで事業を展開しているBroadcomやArista、Juniperなどの企業にとって、脅威になる可能性が高い」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。