
チェンジエージェント:MicrosoftのCEO Satya Nadella氏
2010年代初頭のMicrosoftは、エンタープライズ市場に対する影響力を一部失いそうな情勢にあった。しかしAzureを拡大し、「Office」を活用し、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアなどのアプリケーションの分野で重要なプレイヤーになった今日のMicrosoftは、間違いなくエンタープライズ市場に対する影響力を増している。(ここで、「Windows」に触れなかったことに注意してほしい)
Nadella氏が2014年にSteve Ballmer氏からCEOを引き継いだとき、同社は危機に瀕していたわけではなかったが、力の集中を必要としていた。Nadella氏は力を集中させ、Azureのサービスを磨き、LinkedInを買収し、力を入れるべきは生産性向上の分野だと定めた。また、社内文化の改革にも注力した。
Nadella氏はまた、MicrosoftをWindowsを中心にした企業から、マルチプラットフォームの企業に変えた。驚くべきことに、今のMicrosoftはオープンソースの分野にも大きな影響力を持っている。同氏は、モバイル市場で成し遂げるべきことについても現実を省み、スマートフォン市場を(ほぼ)諦める代わりに、Microsoftのアプリをあらゆるところで利用できるようにした。今では、「iOS」版と「Android」版のOfficeの方が、Windows版よりもいいと言われる場合さえあるようだ。