これは個人消費者を対象にしたテクノロジーを背景として作り出されたユーザー側の期待と、企業のIT環境との間に存在するギャップをIT部門が埋めなければならないことを意味します。仕事のための環境には柔軟さ、ユーザーフレンドリーさやセキュリティ、ニーズに適合できることが求められます。
これは私たちすべてが対象となりますが、モバイル機器、あらゆる目的のためのさまざまなアプリケーション、常時接続を通じてインターネットとクラウドの中で成長した若い従業員には特に当てはまります。
将来を見据えた企業がインテリジェントなワークスペースを展開し、個人消費者を対象にしたテクノロジーの柔軟性と使いやすさをエンタープライズITの世界にもたらそうとしているのもこの理由によるものです。これによって個々のユーザーの作業スタイルに合わせることが可能となり、どのような場所、時間、あるいはスタイルでも働けるようになるとともに、シングルサインオン(SSO)と機械学習(ML)ベースのセキュリティ監視を通じたセキュアなリモートアクセスが実現します。
ルーチン作業における情報過多や複数のアプリケーションの使用を回避するマイクロアプリケーションを通じてワークフローの効率が高まり、日常作業が迅速化され、また時間と手間の掛かるルーチンから従業員が解放されます。最後に、インテリジェントなワークスペースは個人消費者に向けたスタイルの使いやすさを提供するため、ユーザーは直感的に、またさらに重要なこととして効率的に働けるようになります。
“仕事の未来”は人々とテクノロジーという2つの要素によって形作られます。ユーザーは、個人消費者を対象にしたデバイスを通じてなじんでいる、また若い従業員はそれとともに成長してきた利便性の高いユーザーエクスペリエンスに匹敵する、あるいは可能ならそれをも超える従業員エクスペリエンスを期待しています。
インテリジェントなワークスペースはユーザーの期待とエンタープライズITの間のギャップを橋渡しし、ユーザーが期待する洗練されたエクスペリエンスを作り出すことにより、その生産性をさらにに高めます。グローバルに競争が展開されている今日の市場において、企業は仕事に積極的に関わり、それに熱心に取り組む従業員を必要としています。
これは企業が将来を予測するとともに、洗練されたデジタルテクノロジーとインフラストラクチャーに今すぐ投資しなければならないことを意味します。
- 永長純(ながおさ・じゅん)
- シトリックス・システムズ・ジャパン セールス・エンジニアリング本部 本部長
- 前職ではアジア太平洋地域を担当し、様々な国の企業にビジネスやコスト、人の観点から提案を実施。その経験を生かし、日本企業が国内とグローバル競争で勝つためにワークスタイル変革を含めたソリューションを提供するのがミッション。
- 小林伸睦(こばやし・のぶちか)
- シトリックス・システムズ・ジャパン アジア・パシフィック・ジャパン事業推進本部 ソリューション・推進マネージャー兼エバンジェリスト(総務省テレワークマネージャ)
- イベントやセミナーなどの活動を通して働き方やワークスタイルの変革を推進しながら、「デジタルワークスペース」ソリューションのエバンジェリスト活動を行う。新しいテクノロジで市場の開発を目指す。