F5 Networksは米国時間12月19日、アプリケーションのセキュリティを手がける株式非公開企業Shape Securityを現金約10億ドル(約1095億円)で買収する契約を締結したと発表した。買収は2020年第1四半期に完了する見通しだ。
Shapeのプラットフォームは人工知能(AI)やクラウドベースのアナリティクスを用い、セキュリティ/不正行為に対するその他の統制ソリューションでは検出できないようなクレデンシャルスタッフィング攻撃などの攻撃から企業を保護する。同社の顧客には大手の銀行や航空会社、小売企業のほか、政府機関が名を連ねている。
F5は、マルチクラウド環境を横断したアプリケーション保護に特化する同社のセキュリティサービスポートフォリオにShapeの機能を統合する計画だ。
F5は2019年、NGINXを買収している。
F5のプレジデント兼最高経営責任者(CEO)であるFrancois Locoh-Donou氏は、同社の従業員に宛てた電子メールに「デジタル時代のあらゆる組織において、アプリケーションこそが最も貴重な資産だというわれわれの長年にわたる信念は、マルチクラウドアプリケーションサービスのリーダーになるためのわれわれの戦略の根幹をなすものとなっている。世界中のあらゆる種類の環境をまたがるアプリケーションの半数の動力となっているF5とNGINXの専門性とともに、1日あたり10億件のアプリケーション攻撃を緩和しているShapeの洞察を組み合わせることで、業界のどの企業よりも多くのアプリケーション、そしてより多くの価値をセキュアにするためのノウハウを熟知している会社になる」と記している。
この買収によりF5の製品と総収入の伸びが加速され、ソフトウェア/SaaS駆動のビジネスモデルへの移行スピードが速まり、2020会計年度におけるF5のソフトウェアサブスクリプション関連も大幅に増加すると見込まれている。
Shapeの共同創業者兼CEOであるDerek Smith氏を含む幹部らは買収完了後、F5の主要なマネジメントに加わる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。