本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- 大発会の日経平均株価は大幅安スタート
- 景気敏感株「押し目買い」の好機と判断
- 半導体関連株と自動車関連株で明暗分かれる
- 自動車業界の「3つの不安」
- 自動車株の投資判断
これら5点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
大発会の日経平均株価は大幅安スタート
1月6日の日経平均株価は、昨年末比で451円安の2万3204円だった。大きく下がってのスタートとなった。
米政府が1月3日、Trump米大統領の指示によって、イラン革命防衛隊のSoleimani司令官を空爆して殺害したと発表したことを受け、中東情勢が一気に緊迫化する可能性が出たことが嫌気された。
ただ、筆者は中東情勢の緊迫化がなくとも、1月の日経平均はいったん反落すると予想していた。
10月から先行きの世界景気回復を織り込んで世界的に株高が進んできたが、上昇ピッチがやや速すぎると感じていたからだ。足元(10~12月)の世界景気はまだ不振が続いている。中国景気悪化の影響を受けて、東南アジア・日本・ドイツの景気も不振である。10~12月の株高は言わば「不況下の株高」だった。上昇ピッチがやや速すぎたので、1~2月にはスピード調整が必要と考えていた。
景気敏感株「押し目買い」の好機と判断
中東情勢緊迫化は、スピード調整を求めていた株式市場にちょうど良い調整の機会を提供した形になった。筆者は、この調整局面を日本株の買い場と考えている。4月以降、世界景気は回復に向かい、日経平均は上値トライすると予想しているからだ。世界景気回復によって業績改善が見込まれる景気敏感株にも投資していきたいと考えている。
実際、2019年の日経平均上昇をけん引してきたのは景気敏感株だった。2019年から早くも2020年の景気回復を織り込む動きが始まっていたと考えられる。株は景気循環よりも半年から1年先に動く。2020年4月ころからの世界景気回復を織り込む動きが2019年の10月から本格化しつつあったと考えている。
1~2月に調整局面があれば、そこで改めて景気敏感株を買っていけると判断している。