Sansanは、弁護士ドットコムが提供する電子契約サービス「クラウドサインイン」と連携し、名刺管理サービス「Sansan」で契約情報を確認できる「契約管理オプション powerd by クラウドサイン」を5月から提供する。1月21日に発表した。同日から問い合わせの受け付けを開始した。
クラウドサインインは“紙と印鑑”をクラウドに置き換え、契約作業をPCのみで完結するサービス。法律事務所や金融機関など6万社以上で利用されている。
Sansan 新規事業開発室 尾中倫宗氏
Sansanと弁護士ドットコムの共同調査によれば、企業の法務関連業務は「契約の確認作業で発生する営業の待ち時間をなくしたい」「契約書チェックにかかる膨大な法務・総務部門の工数を減らしたい」「契約情報をもとに相手企業との距離を知りたい」などの課題を抱えているという。
Sansan 新規事業開発室 尾中倫宗氏は「隣の部署が営業を掛けているのは知っているが、契約に至ったか分からない。異なる商材を営業する場面で(契約内容を)知りたいといった需要がある」と解説する。
このような背景からSansanのオプションとして提供される「契約管理オプション powerd by クラウドサイン」は、Sansanの会社名データとクラウドサインの契約データを突き合わせて、契約情報から「契約終結の有無」「契約時期」「契約名」など必要な情報だけをSansanで通知する。契約情報の詳細はクラウドサイン上で確認し、雇用契約など個人情報を含んだ契約データは自動的に取り除く仕組みだ。
利用時はSansanとクラウドサインの両方のサービスの契約が必要となる。クラウドサインの税別料金プランは月額1万円のStandard、月額2万円~のStandard Plus、月額10万円のBusiness、Integration Services(要問い合わせ)の4種類。さらに送信件数ごとの費用(1件200円)がかかる。Sansan側も1社あたり5万円~程度の追加料金が発生する。
営業部門などが名刺交換した企業の契約書が通知として届く
一見すると極めてシンプルなオプションだが、従来なら法務部門へ問い合わせから確認や調査といったワークフローが発生し、問い合わせを行った営業部門などに情報が渡っていた。だが、今回のオプションを追加することで営業部門は直接契約情報を確認し、相手企業との商談に赴けるため、「次の営業に行くスピードも加速する」(尾中氏)だろう。