ロボティックプロセスオートメーション(RPA)の国内利用動向調査によると導入率は38%、大手企業に限定すると51%になったという。MM総研が1月27日に発表した。
導入した企業の内部でRPAがどの程度広く使われているかを測るため、新たに“浸透率”を作成。浸透率はRPAを活用している部門数、PC台数、従業員数などで算出した。
2019年1月の前回調査時点での普及率は3割を超え、企業内に広く深く浸透するステージに移行し始めていると分析。導入社数シェアや金額シェアに基づいた従来指標の導入率に加えて、企業内でのRPA展開度合いを測る浸透率を設定して、現状をより適正に反映させたと説明する。
2019年11月のRPA導入率は38%。2018年6月時点では22%であり、約1年半で16ポイント増加。導入率を企業規模別に見ると、年商1000億円以上の大手企業は51%であり、年商50億円以上1000億円未満の中堅中小企業は25%。導入率を業種別に見ると、金融で59%と最多。金融以外の業種でも普及率も高く、業種にかかわらず普及が進んでいると説明する。前回調査と比べて特に導入率が伸長した業種は学校・医療福祉、流通となっている。
図1:RPA導入率推移(出典:MM総研)
大企業ではすでに社数ベースでの導入率が過半を超えた。大企業での浸透率を見ると、「UiPath」が45%と最多。ユーザー企業やパートな0企業へのサポートと人工知能(AI)などの組み合わせや運用管理といったエンドトゥエンドのソリューションが奏功すると分析している。UiPathに次いで「BizRobo!」が40%、「WinActor」が38%となっている。今後は浸透率を上げる取り組みが一層重要になると指摘している。
図2:大手企業でのRPAブランド別浸透率(出典:MM総研)