アイ・ティ・アール（ITR）は1月31日、クラウドで提供されるID管理サービス「IDaaS（IDentity as a Service）」の国内市場予測を発表した。
2018年度の売上金額は前年度比43.8％増の21億円。企業のクラウドシフトの加速、参入ベンダーがクラウドアプリケーションと組み合わせた提案を増やしていることなどが背景にあるという。
中堅中小企業でも導入が容易で、アイデンティティ管理（IDM）やアイデンティティ／アクセス管理（Identity ＆ Access Management：IAM）といったパッケージ提供ベンダーはIDaaSの提供にシフトする傾向もあるという。2019年度は38.6％増で、高成長を維持するとしている。
ITRのシニア・アナリストの藤俊満氏は、「社内システムのクラウドサービス化が進み、利用するクラウドサービスごとのIDをまとめて管理できるIDaaSのニーズが高まっている。特に、期初に発生する人事異動では膨大な異動者のIDと所属組織情報、アクセス権のメンテナンスが必要となる。IDaaSのIDプロビジョニング（同期）、IDフェデレーション（連携）といった機能で大幅な効率化が期待できる」とコメントしている。
2017～2023年度、IDaaS市場規模推移および予測（出典：ITR）
