Microsoftは「Windows」を搭載する「Surface Neo」と「Android」を搭載する「Surface Duo」の2画面デバイスについて、少しずつ情報を明らかにしている。同社は米国時間2月11日、2画面タブレットSurface Neoやさまざまなサードパーティーの折りたたみデバイス、新しいフォームファクターなどのWindowsデバイス向けに、以前より約束していた「Windows 10X」のエミュレーターとソフトウェア開発キット(SDK)を公開した。
提供:Microsoft
Microsoftは10月に2画面デバイス向けOS「Windows 10X」を発表した。同社は11日、「Microsoft 365 Developer Day」バーチャルイベントで、10Xについてさらなる詳細な情報を明らかにしている。
何カ月も前からうわさされていたように、10Xプラットフォームの鍵はコンテナーだ。
MicrosoftはWindows 10Xを実行するデバイスのセキュリティを強化し、パフォーマンスを向上させる手段として、「Win32」「Universal Windows Platform」(UWP)、ウェブアプリなどすべてのWindows 10Xアプリをコンテナー内で実行可能にする計画だ。
プレゼンテーションの資料によると、Windows 10Xには、Win32とMSIX、ネイティブ(UWP)の3種類のコンテナーがある。MSIXコンテナーとネイティブコンテナーはすでに存在する。Win32コンテナーは、Win32、「WinForms」、WPF、「Electron」アプリを含む既存のアプリに最高レベルの互換性を提供しようとしている。デスクトップOSに似た環境が提供される。単一のWin32コンテナーが10XのすべてのWin32アプリを実行する。
Microsoftの狙いは、ほとんどの既存のWindowsアプリケーションが、開発者が修正を施さなくても、Windows 10Xで「普通に動く」ようにすることだ。自分のアプリケーションを10Xでより快適に、そしてよりカスタマイズされた方法で実行したい開発者のために、Microsoftはプログラミングインターフェースや、この分野で新たに提案されたウェブ標準に関する情報を提供している。
またMicrosoftは、既に提供されているAndroidベースのSurface Duoデバイス向けのSDKもアップデートした。
DuoとNeoは異なるOSを搭載するが、Microsoftは2つのプラットフォームの共通性についても強調している。例えばMicrosoftは、「Xamarin.Forms」のデュアルスクリーンSDKを、Windows 10XとAndroidの両方でアプリを構築するためのツールに使えるとしている。また、DuoとNeoでのユーザー体験は、少なくともデザインの細部に疎い筆者には、違う部分よりも似ている部分の方が多いように見える。