海外で10の拠点を展開、プラント、施設などの設計、調達、建設を事業とする日揮グローバル(横浜市西区)は、社内のストレージ環境刷新プロジェクトでピュア・ストレージ・ジャパン(ピュア・ストレージ、千代田区)のオールフラッシュアレイ「FlashArray//X」を採用。ストレージ容量を最大約1/18に削減、最新環境が維持できる体制を構築したという。2月18日、ピュア・ストレージと提供したネットワールド(千代田区)が発表した。
FlashArray//Xシリーズ(出典:ネットワールド)
一つのプロジェクトに100社以上が関連し、プロジェクトや部門ごとで活用するソフトウェア、バージョンが異なることも多いという。高度なプロジェクトマネジメント力が必要で、高性能かつ大容量のストレージが求められるとしている。
2013年、効率化のためエンジニアへ提供する設計用ワークステーションをエンジニア向け仮想環境「エンジニアリング仮想デスクトップ(Engineering VDI:eVDI)」へ切り替え。基盤にハードディスク(HDD)ベースのストレージを活用していたという。
同社の設計業務では、プロジェクトや部門ごとに使用するCADのソフトウェアやバージョンが異なるという。世界各国の設計拠点に迅速に環境を提供するため、“プロジェクト×部門×ソフトウェア”をいろいろな形で組み合わせたプールとしてeVDIに準備する必要がある。
HDDストレージをベースにしていた従来の環境は、VDIイメージの展開作業などに多くの時間がかかっていた。またアクセスが集中する朝は、ブートストームが発生するとともに、レスポンスや計算処理のスピードを上げるために高性能で大容量のストレージが必要とされていた。
FlashArray//Xシリーズのうち、最大実効容量650TBの「//X50 R2」を採用。平均約10~20ミリ秒程度だった旧ストレージ環境のレイテンシが1ミリ秒以内となるなど、約10~20倍に性能が向上。クライアント約500台分のスナップショットはほぼ一瞬で完了するという。
FlashArray//Xシリーズラインアップ(出典:ネットワールド)
FlashArrayシリーズ専用のクラウドベースの管理ツール「Pure1」を活用でき、運用管理を効率化。問題発生時にはアラート、通知をスマートフォン、タブレットでも確認できると説明。移動中や外出時でも迅速に対応できるという。ソフトウェアを常時最新環境にアップデートするサポートプログラム「Evergreen Storage」、ネットワールドの保守サービス「Pure Storage インストレーション」なども評価。面倒な手間を掛けずに定期的に最新のコントローラーへ交換可能。常に最新環境が維持できるという。
FlashArrayシリーズのインライン圧縮、重複排除機能により、データ容量を最大約18分の1に削減。リソースにかなり余裕があるため、社内で稼働するストレージを統合するための基盤としても活用するとしている。
システム構成イメージ(出典:ピュア・ストレージ)