海外コメンタリー

AIが大きく活躍できる7つの業務分野

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-02-26 06:30

 人工知能(AI)という技術は多くの人々の想像力をかき立ててやまないが、どういったメリットが期待できるのだろうか?IBMが550人を超える企業幹部らを対象に最近実施した調査によると、AIは大きく支持されており、自社業務のスピードアップと能力の拡大に向けて全面的に採用していきたいと多くの幹部が考えているという。その一方で、AIはまだ揺籃期にあると考えられている。企業幹部の半数以上は、社内の限定された環境での実験や評価を進めているところであり、7社に1社はまだ計画段階でしかないという。

 AIの採用に向けた大規模投資を実行する前に、最も大きな効果が得られる分野を理解しておくことが重要となる。AIコンサルティング企業Critical Futureの創業者Adam Riccoboni氏は、自著「The AI Age」(AI時代)のなかで、AIが既に成果をもたらしている分野と、AIの進化の過程でわれわれが現在どこにいるのかについて考察している。

 現時点においてAIのメリットを享受できる業務分野は複数ある。Riccoboni氏は、AIによって能力を拡大、または増強できる、7つの重要な業務分野を洗い出している。それらを以下に紹介する。

サプライチェーンマネジメント(SCM)

  • 克服すべき課題:可視性の拡大と、問題が起こりそうな部分の発見、製品とニーズのマッチング、サプライヤーの管理。
  • AIを活用できるところ:実際の要求、あるいは予測された要求に合わせてサプライチェーンの規模を自動的に変更する制御ソフトウェア。要求を事前に見つけ出す予測型インテリジェンス。IoTデバイスやインテリジェントモニターとの組み合わせにより、サプライチェーン中の問題発生部分を自動的に検知する機械学習(ML)。

営業

  • 克服すべき課題:新規顧客の開拓と、クロスセル/アップセルの機会の発見。
  • AIを活用できるところ:既存のカスタマーグラフを分析して新規顧客を開拓するようなアナリティクスシステム。顧客とのやり取りが可能な仮想営業エージェント。

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