「Veeam Availability Suite」新版、Amazon S3でランサムウェア排除

阿久津良和

2020-02-20 06:45

 ヴィーム・ソフトウェアは2月19日、バックアップ/リカバリーソフトウェア群の最新版「Veeam Availability Suite v10」の一般提供を開始した。最新版はNASへのバックアップや複数の仮想マシン(VM)のインスタンスリカバリーの機能を強化するとともに「Amazon Simple Storage Service(S3)」オブジェクトロック機能を用いたランサムウェアの排除など150以上の機能を拡張している。

 執行役員社長 古舘正清氏は「アプライアンス型を提案するバックアップベンダーもいるが、弊社は真逆。100%ソフトウェアでソリューションを提案し、ライセンスの移動も可能にして、どのクラウドでも継続して利用できる。クラウド時代にフィットした」とアピールした。

ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長 古舘正清氏
ヴィーム・ソフトウェア 執行役員社長 古舘正清氏
ヴィーム・ソフトウェア システムズエンジニア本部長 吉田慎次氏
ヴィーム・ソフトウェア システムズエンジニア本部長 吉田慎次氏

 Availability Suiteはバックアップ/リカバリソフトウェア「Veeam Backup & Replication」と管理ツール「Veeam ONE」で構成。2016年1月の前版から数えて約4年ぶりに刷新したAvailability Suite v10は、前述した3つの特徴にとどまらず、大小合わせて150以上の新機能を供える。

 新機能について、(1)バックアップ&復元、(2)監視と分析、(3)オーケストレーションと自動化、(4)ガバナンスとコンプライアンス、(5)クラウドモビリティ――という5つの観点から機能が説明された。

 (1)のバックアップ&復元では、対象範囲を「SAP HANA」や「Oracle Database」のバックアップ機能をバックアップストリームの並列処理による強化、エージェントレスで「MySQL」や「PostgreSQL」などLinuxで稼働するデータベースまで拡大させている。

 データのコピーを少なくとも3つは作成し、コピーを2つの異なるメディアに格納、1つのバックアップコピーをオフサイトで保管する「3-2-1」がバックアップルールの理想型とされているが、ヴィームでは「オフサイトの冗長性を自動化することで、データ消失のギャップを軽減し、迅速にルールへ対応」(同社システムズエンジニア本部長 吉田慎次氏)可能だと説明する。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2025年はクラウドを標的にする攻撃が増加!?調査レポートに見る、今後警戒すべき攻撃トレンド

  2. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  3. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  4. セキュリティ

    Microsoft Copilot for Security--DXをまい進する三井物産が選んだ理由

  5. 経営

    プロが教える“使える業務マニュアル”--作成・運用を実現する3つのポイント

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]