中外製薬(中央区、連結従業員数7394人)は、入力内容を音声で一括登録できるSaaS「RECAIUS 報告エージェント」を採用。1000人ほどの医薬情報担当者(MR)の報告業務に活用しているという。2月27日、報告エージェントを提供する東芝デジタルソリューションズ(旧東芝ソリューション、川崎市幸区)が発表した。
2018年9月に厚生労働省が公表した「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」(PDF)では、口頭での案内を含めた販売情報提供活動に関連する業務記録の作成、保管やそのモニタリングといった詳細な業務記録が求められているという。
記録すべき情報の迅速な報告、MR業務の報告負荷を低減すべく、システム連携や顧客情報管理システム(CRM)の項目、PCの入力インターフェース、スマートフォンの入力ツールなどを見直したという。
モバイルデバイスへの音声を人工知能(AI)で認識、発話のみで業務を記録でき、日時、訪問先といった報告項目をCRMに登録できる点を評価。アポイントの待ち時間などで手軽に業務報告できるとしている。
中外製薬での活用イメージ(出典:東芝デジタルソリューションズ)
報告エージェントは、音声認識や音声合成、対話、自然言語処理、知識処理技術などを融合させた東芝のAI「RECAIUS」のラインアップの一つ。
ビジネスアプリケーションのマーケットプレイス「Salesforce AppExchange」のデータ連携アプリ「RECAIUSコネクト」と連携させ、音声入力した報告内容をSalesforceへ登録可能。追加開発の必要なく、低コスト、短期間で導入できるとしている。
報告エージェントとコネクトのサービスイメージ(出典:東芝デジタルソリューションズ)
1ユーザーあたりの税別月額提供価格は、報告エージェントが2400円、コネクトは600円。