ロボティックプロセスオートメーション(RPA)ソフトウェア「UiPath」を開発、提供するUiPathは2月27日、RPA対象業務の可視化を支援する「UiPath Explorer Expert」、業務がどれだけ自動化できているかを可視化できる機能「UiPath Insights」の提供を開始した。同日に開かれた記者会見で説明された。
これらは2019年10月にラスベガスで開催したイベント「FORWARD III」で発表済みの製品群である。あわせて2019年10月に買収した、プロセスマイニングツールを開発するProcessGoldの技術を自社製品化した「UiPath ProcessGold」を数カ月内にリリースすることを明らかにした。
UiPath 取締役 CRO 鈴木正敏氏
2019年は国内のUiPath採用社数が750社から1500社に増加。基礎的な資格を認定するものである「RPAディベロッパーFoundation」の取得者数も6239人から1万3929人へ増加した。
取締役で営業部門を統括する役割である最高売上責任者(Chief Revenue Officer:CRO)の鈴木正敏氏は「顧客導入も進み、それを支える技術者も充実したのが昨年の成果。基幹系で残された手作業は今後も増加する可能性がある。そこをRPAで巻き取り、エンタープライズアーキテクチャーで足りない部分を埋められるのが弊社のテクノロジーであり製品だ」と述べ、今後のビジネス展開に自信を見せた。
Gartnerは、2020年の戦略的テクノロジートレンドの第1位に「ハイパーオートメーション」を挙げている。複数の機械学習やソフトウェア、自動化ツールなどを組み合わせて実行する概念だ。重要なのは「発見、分析、設計、自動化、測定、モニタリング、再評価」という自動化プロセスとGartnerは提言し、RPAを次の段階に押し上げる要素だと説明してきた。
UiPathもFORWARD IIIでハイパーオートメーションの重要性を強調し、「計画、開発、管理、実行、協働、測定」という自動化プロセスをサポートする製品群を段階的に順次提供開始すると発表。その第1弾がExplorer ExpertとInsights、ProcessGoldである。