米Dell Technologies傘下でセキュリティ事業を担うRSAは、2月24~28日までの5日間、米国サンフランシスコのモスコーニセンターで情報セキュリティの総合コンファレンス「RSA Conference 2020」を開催している。
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を懸念し、IBMやVerizon、AT&Tなどが出展を取り止めたが、650の企業や団体が出展し、世界各国から約4万人が参加した。会期中は約30の基調講演のほか、500を超えるセッションやハンズオンラボが開催される。
RSA Conferenceは、企業コンファレンスよりも「セキュリティコミュニティーの勉強会」的な意味合いが強い。今回から「DevSecOps&アプリケーションセキュリティ」「プロダクトセキュリティ」といったカテゴリーがセッション項目に追加されるなど、セキュアな開発環境を実現するハウツーも多数紹介された。

会場となったサンフランシスコのモスコーニセンター。2019年に拡張工事が終了した
今回のコンファレンスで注目されたのは、RSAの今後である。コンファレンス直前、DellはRSAをSymphony Technology Group(STG)に20億7500万ドル(約2300億円)で売却する最終契約を結んだと発表している。
これについて、2月25日の基調講演に登壇したRSAの最高経営責任者(CEO)を務めるRohit Ghai(ロヒット・ガイ)氏は、「STG傘下に入ったとしても、RSAはこれまで通り顧客とパートナーにコミットしていく。その姿勢は変わらない」とコメントした。ただし、今後の組織体制や製品ポートフォリオに関する詳細は明言を避けている。

RSA CEO Rohit Ghai氏