トレンドマイクロは、国際協力機構(JICA)から「サイバー攻撃防御演習」の研修業務を受託した。2020~2022年に研修とフォローアップ活動を実施する。
これは、ODA(政府開発援助)対象国の行政機関に務めるサイバーセキュリティを担う職員を対象に、標的型攻撃に対するインシデントレスポンス(被害の早期発見・検知ならびに対処)能力の向上を目的に実施するもの。
研修内容は、サイバー攻撃の動向とセキュリティ対策に必要な技術の習得や、インシデントレスポンスの演習、脅威情報の収集、解析などがあり、インシデント対応の模擬訓練も実施する。
標的型攻撃、ランサムウェア、ビジネスメール詐欺など最新のサイバー攻撃動向を理解するとともに、標的型攻撃の攻撃手順や攻撃手法、被害が発生した際のインシデントレスポンスを学んでいく。さらに攻撃に使用される技術を攻撃側の視点と防御側の視点の双方から学び、侵害されたネットワークを実践的にハンズオンで調査・分析することで、セキュリティの現場で活用できる実行力を強化していく。オープンソースインテリジェンスを活用し、自組織における攻撃予兆の把握、インシデント発覚時の具体的な調査方法も習得する。
受託については、同社が米連邦捜査局(FBI)、国際刑事警察機構(ICPO)および日本国内の法執行機関へサイバー犯罪の捜査能力向上を支援したことや、教材のクオリティやフォローアップ活動の実施方法などが総合的に高い評価を得たことによる。