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SUSEのディドナートCEOが語ったオープンソースへの思い - (page 2)

Daphne Leprince-Ringuet (ZDNet UK) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-03-26 06:30

 そして同氏は、今では少なくとも全体像の把握はできていると続けた。最初に学んだのは、SUSEの顧客の大半が銀行や大手小売業者といった、同氏が「伝統主義者」と呼ぶ企業だということだ。そうした企業は現在までの4半世紀に、テクノロジーの導入を加速しようと取り組んできたものの、それらは不完全で断片化したかたちになっているという。同氏は「彼らはITの壁を構築した」と説明し、「そして彼らのモダナイズを支援する上での私の最初の仕事は、そのインフラを簡素化することだ」と語った。

 同氏が有望視しているテクノロジー上の大きな革命がある。それはクラウドへの切り替えだ。クラウドの多くはオープンソースを用いた土台の上に構築されている。Di Donato氏は、ハイブリッド環境に向けた取り組みが実際に同社の重要な柱になると述べた。Gartnerによると、2020年の世界全体でのパブリッククラウドの売上高は前年比17%増の2664億ドル(約28兆円)に達する見込みだという。

 ただし忘れてはならない点がある。オープンソースによるソフトウェア開発は、ソフトウェアコードが無償かつオープンであるという考え方の上に成り立っている。このため、オープンソーステクノロジーを扱う企業の眼前には、ベースとなる無償の製品をどのように活用して持続可能なビジネスモデルを構築するのかという難題が立ちはだかっている。

 調査会社ISGの主席アナリストであるBlair Hanley Frank氏は米ZDNetに対して、「どのような企業にとっても、またそのビジネスモデルがどのようなものであれ、成長路線をいつまでも保ち続けるというのは驚くほど難しい話だ。そして、企業の中核製品に誰でも利用できる無償版がある場合、こういったことは特に難しい話になる」と述べた。

 この難題に対する解決策の1つは、商用のプロプライエタリーなソフトウェアを組み込むというモデルであり、起業家も目を向けつつあるものだ。コマーシャルオープンソースソフトウェア(COSS)を手がける新興企業に投資しているベンチャーキャピタル企業OSS Capitalの創業者であるJoseph Jacks氏が米ZDNetに述べたところによると、過去10年間でCOSS企業が著しく増加してきているという。そうした企業は、中核となるオープンソースプロジェクトをベースにし、知的所有権に守られた商用製品を開発し、販売している。

 Jacks氏は「このモデルはプロプライエタリーなソフトウェアとオープンソースのソフトウェアを組み合わせたハイブリッドアプローチだ」と述べた上で、「これはオープンソースを直接商用化する形態であり、そういった製品によってより資本主義的なビジネスが実現できる」と続けた。

 しかし、ハイブリッドモデルはDi Donato氏の眼中にない。同氏は、SUSEが有している唯一の知的財産は、同社を象徴する緑のカメレオンのロゴだけであり、その事実は当分の間変わることがないと述べた。

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