編集部からのお知らせ
新着PDF:商用5G活用を考える
テレワーク関連記事一覧はこちら
海外コメンタリー

SUSEのディドナートCEOが語ったオープンソースへの思い - (page 4)

Daphne Leprince-Ringuet (ZDNet UK) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-03-26 06:30

 ただ、SUSEの手の内がすべて明かされているにもかかわらず、OSS CapitalのJacks氏は納得していない。現在この業界はオープンソースの間接的な商用化で占められているとはいえ、オープンソーステクノロジーの直接販売が戦略として台頭してきており、大きなトレンドになる準備が整ってきている点は同氏も確信している。

 同氏は「SUSEのビジネスモデルは有効だ」と述べ、「しかしプロプライエタリーな知的財産(IP)とオープンソースを融合したハイブリッドモデルのスケーラビリティーは指数関数的だ。またそのことは、投資家らの間では極めて当たり前の話だと認識されている」と続けた。

 Di Donato氏個人はひるんでいない。同氏はSUSEのビジネスモデルが急成長していくと確信している。同氏はその証として、SUSEの9年連続での増収に言及した。2019会計年度のみをとっても、アプリケーションデリバリーのサブスクリプション売上高が前年比で300%近く増加している。

 SUSEの直近の四半期決算発表では、クラウドの売上高が前年同期比67%増となり、「100万ドル以上」の大口契約が引き続き増加した点について強調されていた。1600人以上の従業員ベースを擁する同社は、2020会計年度が「極めて好調な出だし」になったと胸を張った。

 しかし同社の新CEOにとって、これは始まりでしかなく、Di Donato氏は「私はとても大きな望みを抱いている」と述べた上で、「我が社は9年連続での増収を達成しており、顧客のために優れた成果を上げているが、私はこの素晴らしい会社により光が当たるように導いていきたい」と述べた。

 同社の業績は素晴らしいとはいえ、その真の価値を見据える必要がある。Di Donato氏自身も述べているように、SUSEの真価を本当に理解している人はいないかもしれない。実のところ、同社の実際の売上高は5億ドル(約550億円)にも達していない。

 さらに重要なことにSUSEは、プライベートエクイティファンドであるEQTがその100%を所有している。EQTは2018年に25億ドル(約2800億円)でSUSEを買収したが、オープンソース分野で競合するRed Hatは最近、IBMによって340億ドル(約3兆7500億円)という巨額で買収されている。Di Donato氏は、2023年までに売上高を2倍にし、10億ドル(約1100億円)の大台に乗せることを目指していると強調したものの、現時点でSUSEが大手企業の一角を占めているとは言い難い。

 ISGのFrank氏は「SUSEがプライベートエクイティファンドによって所有されていることにより、物事がいくらか複雑になっている」と述べ、「同社は大規模組織の傘下にとどまっている。この事実は、企業がオープンソースソフトウェア関連でビジネスを構築する際に直面する難しさと市場機会の両面を示している」と続けた。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]