編集部からのお知らせ
新着PDF:商用5G活用を考える
テレワーク関連記事一覧はこちら
海外コメンタリー

SUSEのディドナートCEOが語ったオープンソースへの思い - (page 5)

Daphne Leprince-Ringuet (ZDNet UK) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-03-26 06:30

 Frank氏はさらに、過去20年に目をやると、GoogleやFacebook、Microsoftといったプロプライタリーな企業は他の人々の開発したオープンソースコードを基にしたソフトウェアを開発し、「数十兆ドル規模」の市場を生み出したと付け加えた。Jacks氏は実際のところ、オープンソース分野のさらなるイノベーションを生み出す原動力が、このようなビジネスモデルにあると確信していると主張した。

 Frank氏にとっては詰まるところ、オープンソースは繁栄しているが、依然として生き残る道を探しているという。同氏は「SUSEの創業以来、多くの新興企業が生まれているが、それら企業は商業的な成功とコミュニティーへの義務との間でバランスをとるために苦労している」と述べ、「このような道徳的かつ倫理的な懸念を取り除くのが重要だ」と続けた。また同氏は「オープンソースの基本理念は、イノベーションと、世界をより効率的にすることであり、平等主義的な価値観を人々に教育するというものだったことはなかった」とも述べた。

 それでもDi Donato氏は、オープンソースの理念がSUSEの中核にあると主張している。同氏は、オープンソース開発者というものは常にコミュニティーを第一に考えるため、同社のオープンソース関連ビジネスがコミュニティーの理念から外れた瞬間に、ソフトウェアエンジニアらは会社を去るだろうと述べるとともに、「オープンソース開発者はまずオープンソースに忠実であろうとする。オープンソース戦略が変更になれば、彼らは去ってしまう」と述べた。

 そしてソフトウェアエンジニアが去ってしまえば、収益の源となる価値はほとんど残らない。オープンソース企業は知的財産を主張できず、その企業価値は従業員にしかないのだ。そして、オープンソースの価値観を一貫して維持しない限り、従業員を引きとめておくことはできない。

 自律性を強調するSUSEの姿勢は、同社がオープンソースに忠実であり続けると従業員に保証したいという考えからきている。Di Donato氏は「人がすべてだ。人を失えばすべてを失う」と述べ、「そしてもしも明日、プロプライタリーなソフトウェアも手がけることにしたと彼らに告げれば、彼らは会社を辞めてしまうだろう」と続けた。

 「これこそ、われわれのオープンソースエンジニアに対して、彼らのイノベーションがコミュニティー全体で利用可能になっていると感じてもらえるようにしなければいけない理由だ。これが常に私の頭を悩ませていることだ。(重要なのは)収益化でも、また成長ですらなく、人なのだ」(Di Donato氏)

 Di Donato氏は単刀直入に「我が社は独立したオープンソース企業だ」と述べた上で「それしかない」と述べ、「私は今や、慎重な見方すらしていないと自信を持って言える」と続けた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]