羽田空港、国内線と国際線のターミナルで全面供用--情報管理にkintone活用

藤代格 (編集部)

2020-03-16 07:15

 東京国際空港(羽田空港)は、館内全体のオペレーション基盤に業務アプリ構築PaaS「kintone」を採用。国内線、国際線旅客ターミナルのシステム統合に伴い、3月14日から活用。安全、効率的な情報管理、空港全体のサービス向上を目指すという。3月13日、サービスを提供するサイボウズ(中央区)が発表した。

 羽田空港は、第1、第2などの国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデング(大田区)や、3月14日に「第3ターミナル」へと名称を変更する国際線ターミナルを運営するグループ会社の東京国際空港ターミナル(大田区)などが共同で運営。

 第2ターミナルへの国際線施設の整備、第3ターミナルの増築など、東京五輪による国際線増便を見据えた全面共用を3月29日から開始するという。

 kintoneで構築する「遺失物管理」アプリは、発見した遺失物の詳細を写真付きで登録可能。遺失物管理用データベースにはスマートフォン、タブレットなどから時間や場所を問わずにアクセスでき、迅速に顧客対応できるという。

 そのほか「介助手配」「苦情要望」などのアプリも構築、活用するとしている。

導入前後のオペレーション比較イメージ(出典:サイボウズ)
導入前後のオペレーション比較イメージ(出典:サイボウズ)

 日本空港ビルデングは、kintoneを活用してさまざまな業務アプリを構築、運用している。

 羽田空港の国内線ターミナルでは、iPadから迷子情報を登録可能で、完了と同時にアナウンス室のパトランプが点灯する「館内呼び出し登録」アプリを1カ月ほどで構築。簡単にカスタマイズでき、導入後の改善要望にもすぐに対応できたという。

 従来のファクスと紙の台帳を活用した運用と比較し、対応速度を向上。手書きミスの削減などにもつながっているとしている。

導入前後の館内呼び出し登録業務イメージ(出典:サイボウズ)
導入前後の館内呼び出し登録業務イメージ(出典:サイボウズ)

 成田国際空港(成田空港、旧新東京国際空港)では、免税店入店時に必要な税関への臨時パス申請の基盤に活用。3分の1ほどの工数を削減し、今では工事の届け出や進捗管理、クレーム報告、酒税申告管理などさまざまな業務アプリを構築しているという。各アプリはカスタマイズを含めても3カ月ほどで構築できるとしている。

導入前後の申請業務イメージ(出典:サイボウズ)
導入前後の申請業務イメージ(出典:サイボウズ)

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