司法書士伊藤豪事務所(横浜市港北区、所員数65人)は、2020年1月から残業抑止ツール「FUJITSU Software TIME CREATOR」を導入。残業時間削減に加え、時間に対する意識改革につなげているという。3月19日、開発、提供する富士通エフサス(川崎市中原区)が発表した。
司法書士という職業がら、一人ひとりが個別で案件を担当。膨大な書類チェックなど、深夜までの残業が常態化していたという。努力目標、ルール設定などで働き方改革に取り組むも効果が得られないまま働き方改革関連法が施行。大手事務所や取引先での取り組みなども目の当たりにし、本格的な改革が必要だったとしている。
2019年には電話対応時間を区切るべく、時間外電話を留守番に移行。残業時間を削減し、“ルール以前の仕組み”設定の重要性に気づいたという。ベンダーへのシステム開発委託などとも比較し、定時後に業務を続ける所員のPCに警告画面を表示、50人規模から導入できるTIME CREATORを採用。「PC使用可能時間枠」を設定したという。
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税別月額利用料が1ID150円からのSaaS版を採用し、初期費用、ランニングコストを削減したとしている。
契約から5日後、制限時間、アラート強度のみを初期設定し、情報システムに長けた所員、管理者不在で稼働を開始。顧客対応、書類作成業務に携わる45人のPC使用可能時間をスムーズに制限しているという。
申請すれば時間外でも延長して業務できるルールを併用し、所員、顧客からのクレームは一切なく、納得するまで仕事を続けていた所員の意識を時間内業務前提に変化。導入1カ月後の平均退勤時刻は23時から20時へ短縮、事務所全体では約15%削減したという。新たなことを考える時間が生まれ、業務をさらに効率化できる提案も増えたとしている。
TIME CREATORは、SaaSのほか既存システムとの連携などカスタマイズ可能で、50IDの場合の基本ライセンス価格が税別65万9900円からのパッケージ版も用意している。
それぞれの特長(出典:富士通エフサス)