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米国防総省の1兆円規模「JEDI」契約--AWSに勝利したマイクロソフトのクラウド - (page 2)

Forrester Research (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2020-03-24 06:30

  • 軍との積極的な関わり。Microsoftは2016年12月に、米国防総省と9億2700万ドル規模5年間の技術サポート契約を結んで、同省の職員400万人を「Windows 10」に移行し、WindowsのノートPCやデスクトップを提供する業務を請け負った。2018年には、米陸軍との間で、同社の複合現実(MR)ヘッドセット「HoloLens」の導入に関する4億8000万ドル規模の契約を結んでいる。また同社は、同じ年に、米空軍のコンピュータネットワークの一部を管理する3400万ドル規模のマネージドサービス契約も獲得した。
  • Azureのインフラ拡張を加速。Microsoftは、AWSとの競争を有利に進めるために、Azureのインフラや機能の強化に積極的に投資している。例えば同社は、50を超えるリージョンを持つAzureのデータセンターのグローバルな展開状況は、ほかのエンタープライズクラウドプロバイダーを圧倒していると主張している。また、IoTのデバイスやソリューションのセキュリティと管理を提供する「Azure Sphere」の一般提供を開始したり、「Azure Cognitive Services」や「Azure Machine Learning」「Azure Cosmos DB」などによって人工知能(AI)の大衆化を推進するなど、機能強化にも力を入れている。
  • 発展型としてのエッジコンピューティング。Microsoftの最高経営責任者(CEO)Satya Nadella氏は2018年以降、同社のシングルアーキテクチャー戦略の自然な発展型として、「インテリジェントクラウド+インテリジェントエッジ」を推進している。Microsoftは、クラウドからエッジまでで一貫した、ID管理やデータ処理、アプリケーション開発、セキュリティ、マネジメントなどを網羅的に提供するハイパースケールクラウドプロバイダーとしての役割を重視している。AT&Tの5GネットワークにMicrosoftの技術を導入し、エッジコンピューティング分野での連携を進めるために、AT&Tと20億ドル規模とされるパートナーシップを結んだことや、ハイブリッド環境を構築するための製品である「Azure Stack」をサービスに加えたことも、この戦略の一環だと言えるだろう。エッジコンピューティングや、人工知能(AI)、機械学習は、国防総省が導入しようとしている最新のコンピューティング技術でもある。

これらの取り組みの意味

 Microsoftは、JEDIの契約を獲得したことで、米連邦政府が今後数年でクラウドに支出すると見込まれている、約400億ドルを獲得するには絶好の位置につけたとの報道もある。また、AWSが入札に負けたことで、かつては大差での首位と2番手だったAWSとAzureの差も、狭まってきたと言えるかもしれない。今後、クラウド管理サービスベンダーにとっては、OracleのオンプレミスシステムとAzureのクラウドの間の移行と柔軟性に対応できる能力を養うことが重要になるだろう。

 本稿は、Forrester ResearchのシニアアナリストTracy Wooが執筆した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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