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富士通とNTTデータの新サービスにみる「“3強クラウドベンダー”有効活用への挑戦」 - (page 2)

松岡功

2020-03-26 07:00

3強クラウドベンダーのサービスを上手に使いこなせ

 以上が、富士通およびNTTデータによる公共機関向けの新たなクラウドサービスの発表の概要だが、両社のこうした動きの背景には、政府が2018年に政府情報システムの整備に関してクラウドサービスの利用を第一候補として検討する「クラウド・バイ・デフォルト原則」の方針を打ち出して以降、官庁をはじめとした公共機関においてクラウドサービス活用の流れが加速していることがある。

 筆者が両社の発表に注目したのは、2020年10月に稼働を予定する各省庁横断の基盤情報システム「政府共通プラットフォーム」について、政府がAWSのサービスを採用する意向を示しているからだ。にも関わらず、両社が今回のような動きを見せているのは、各省庁の個別の業務システムを動かす基盤に採用するクラウドはそれぞれの省庁が個別に採用を決める形になっているからだ。

 各省庁の個別の業務システムは、データ保護などからクラウドのデータセンターは国内に設置され、マネージドサービスにおいて高度な品質水準であることが望ましいとされる。しかも従来から個別の業務にも精通していると大きなアドバンテージになることから、官庁をはじめとした公共機関向けに豊富な実績を持つ富士通とNTTデータが、こぞって提案に名乗りを上げているわけだ。

 さらに、NTTデータの今回のアプローチをみると、クラウドでもインフラ部分(IaaS)については、今やグローバルでの“3強”ベンダーと目されるAWS、Microsoft、Googleのサービスを有効活用してもいいと。むしろ、個別の業務システムを効率よく組み上げる開発、運用環境をベースに「3強クラウドベンダー」のサービスを上手に使いこなせばいいではないか、との意気込みも感じられる。

 そこで、筆者の期待を最後に述べておきたい。富士通とNTTデータには今回のアプローチによって、3強クラウドベンダーのサービスをリソースとして有効活用するロールモデルを示すくらいの意気込みで挑んでもらいたい。

 3強ベンダーと競合するのではなく“共存”することが、これからの日本のIT関連企業には不可欠なのだから。

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