SAPジャパンは、自社が提供するERP(統合基幹業務システム)向けの「SAP Credit Management」サービスと帝国データバンクが提供する企業情報データベースとのAPI連携を可能にしたと発表した。この取り組みは、帝国データバンク、SAPジャパン、BASFジャパンの3社の協力で実現した。
総合化学会社の独BASFの日本法人であるBASFジャパンでは、これまで帝国データバンクのデータベースから企業情報を取得し、社内で使用しているSAPベースの与信管理システムに手作業で反映させていた。こうした非効率的で時間のかかるプロセスを回避するため、BASFジャパンは両社のシステムを連携させることを目指した共同プロジェクトを開始した。今回の連携で、与信判断を大幅に効率化することが可能になり、BASFジャパンでは、4月からAPI連携サービスの利用を開始する予定だ。
SAPのERP製品である、SAP S/4HANA、SAP S/4HANA CloudおよびSAP ERPのユーザーは、ビジネスパートナーの信用度や支払履歴を管理するSAP Credit Managementサービスと帝国データバンクのCOSMOSNET APIを利用し、国内最大級の企業情報データベースにアクセスできるようになる。SAP Credit Managementのサービスで一元的に管理される情報に、調達先や取引先企業に対して帝国データバンクが保有する業績や評点など、リアルタイムで精度の高い情報を付加することで、効率的な与信管理を実施できる。