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日本株展望

急反発の日経平均、誰が買った?--「二番底」に向かう不安は消えず

ZDNet Japan Staff

2020-03-30 10:45

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 日経平均が1週間でいきなり17%の急反発、誰が買った?
  2. 投機筋による、日経平均先物の売り建てが積み上がっていた
  3. 二番底の懸念は払拭できず
  4. 長期投資で買い場の投資判断を維持

 これら4点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

日経平均が1週間でいきなり17%の急反発、誰が買った?

 先週の日経平均株価は、1週間で2836円(17%)の急反発となり、一気に1万9389円まで戻した。週間で過去最大の上げ幅となった。

日経平均週足:2018年1月4日~20年3月27日


 欧米で新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、感染拡大を押さえ込むための経済封鎖が拡大している。また、感染押さえ込みに成功していたと見られていた日本でも、感染拡大が加速してきている。日本も非常事態宣言の発動ぎりぎりの状態となった。そんな中、なぜ、日経平均がこんなに急反発するのだろうか?

 答えは、需給にある。急いで売ってくる投資家が減り、急いで買わなければならない投資家が増えたことが、先週の急反発につながった。推定も含めて先週、日本株を買ってきた主体は以下の通りである。

(1)外国人投資家による日経平均先物の買い戻し

 外国人投資家は、コロナ・ショックによる世界景気の急激な冷え込みを受け、世界景気敏感株である日本株に、極めてネガティブな投資判断をしてきた。外国人と見られる投資家による日経平均先物の空売りが、過去最高に近いところまで積み上がっていた(詳しくは、後段で解説)。

 そんな中、日米欧主要国は、なりふり構わぬ「なんでもあり」の巨額「財政・金融政策」の発動を決めてる。米FRB(連邦準備制度理事会)は、緊急利下げでゼロ金利を再開し、さらに大規模な量的緩和を再開した。さらに、米政府は新型コロナ対策として、「GDPの10%程度に相当する」2兆ドル(約220兆円)の巨額財政出動も上下院で可決した。欧州でも金融政策と財政政策が動き出す。日本でも、日銀が日本株ETFの買い取りを年6兆円から12兆円に倍増させたほか、財政出動が検討されている。

 各国協調の巨額の政策発表を受け、日経平均先物の売り建てを積み上げていた外国人投資家から、先週は先物買い戻しの動きが出た。

(2)日本銀行による、日本株ETFの大口買い

 日本銀行は、3月16日の臨時政策会合で、日本株ETF(上場投資信託)の買いを年6兆円から12兆円へ倍増させることを決めた。

 それ以降、日銀のETF買いが大幅に増加している。日銀は毎営業日、12億円のETF買い付けを行っているが、それ以外に不定期で大口買いを入れる。16日以降の大口買いは以下の通り:3月17日1204億円、19日2004億円、23日2004億円、26日2004億円。

 先週だけで言うと、大口買いは2回、2004億円ずつ実行した。毎営業日の買い12億円と合わせると、先週は、4068億円買っている。

(3)公的年金による、日本株リバランス買い

 公的年金は、年金資産を基準ポートフォリオ(日本株、外国株、国内債券、外国債券の標準組入比率を決めたモデル・ポートフォリオ)に従って長期運用している。最近、日本株・外国株が急落したことで、時価ベースで評価した内外株式の組入比率が基準よりも、大幅に低くなっていたはずである。

 3月末に決算期末を控え、公的年金は基準ポートフォリオから大きく乖離した組入比率を、基準に近づけるリバランスを実行する必要があるはずだ。そのための日本株買いが3月末受渡ベースの最終売買日(3月27日)に向けて、出ていたと推測される。

 現在の公的年金がどういうルールで運用されているか、筆者は知らない。ただし、筆者は2013年まである公的年金の日本株ファンドマネージャーをやっていた。リーマン・ショックがあって日本株が急落した2008年には、そのファンドで、リバランスのために何回も日本株の買い増しを行った。その時の経験から推測すると、先週は、公的年金からリバランスのための日本株買いが出ていたと考えられる。

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