損害保険ジャパン(損保ジャパン)は3月、自賠責保険のサポートデスクで人工知能(AI)を使用した自動音声対応を開始した。システム基盤には、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のコールセンター向け自動音声対応ソリューション「CTC-AICON」を活用した。
損保ジャパンのコールセンターでは、保険の契約内容や手続きなどについて、数多くの問い合わせに対応している。混雑時に発生する待ち時間の短縮をはじめ、顧客への対応品質の向上に取り組んでおり、CTC-AICONの採用を決めた。
CTC-AICONは、コールセンターでの問い合せ対応において、音声認識、意図理解、音声合成、呼分配などの各機能を提供する。コンタクトセンターの運用ツールとして画面ポップアップや履歴確認機能も備える。
損保ジャパンでは、CTC-AICONを自賠責保険のサポートデスクに導入。顧客の発話内容からAIが用件を認識して、引っ越しに伴う登録住所の変更や、控除証明書の発行などの手続きを自動で受付する。2020年度内には、自賠責のサポートデスクでの年間約9万件の問い合せのうち、約30%の通話に対する自動応答を目指す。
自賠責保険のサポートデスクでの自動応答フロー(出典:CTC)