ソラシドエアは、4月にビジネス用メッセージプラットフォームのSlackの全社導入を開始した。この取り組みは、国内航空業界で初めてという。
Slackは、チャンネルをベースとしたメッセージプラットフォームで、使っている全てのソフトウェアツールやサービスを1カ所にまとめられ、必要な情報が簡単に見つかる場所を提供する。
ソラシドエアは、Slackを選んだ理由としては、「オープンマインドを可能にする設計」「拡張性」「なじみやすさ」を挙げている。社内プロジェクトや役員会議から試験導入し、慎重に検討を重ねてきた。同社の社員数は800人強だが、事業所間コミュニケーション不足と非効率な情報伝達や特定の社員に業務・情報が集中することによる組織的な情報共有や議論する文化の未成熟などが課題として挙げられていた。
同社では、Slackの導入によって「スピーディーでオープンな情報共有、意思決定」「組織、チームのコミュニケーション活性化」「新しい働き方の創造」が期待できるとしている。
情報共有、意思決定では、本社(宮崎)、オペレーションセンター(東京)、就航地の支店との間やりとりを従来の電子メールからSlackに切り替えることで、スピーディーでオープンなコミュニケーションを実現し、社内の意思決定を加速させる。また、社員間の運航・サービスに関わる連絡・共有などの連携を強化でき、チャンネルごとに情報が整理され、検索しやすく、加えて過去の投稿を全て検索できるため、問い合わせ対応の履歴や意思決定の経緯をナレッジとしてSlack上に蓄積させていける。
コミュニケーションの活性化では、運航乗務員や客室乗務員、整備士、空港旅客係員の現場社員と管理部門の情報をSlackに一元化することで、必要な情報に迅速にたどりつける体制を確立し、部門間を超えた横断的な情報共有の場を提供することになった。
働き方の創造では、Slackとアプリケーション連携させて、新たにウェブ会議を活用する。これにより、これまでの出張や会議の回数を適正規模に抑え、時間効率・費用効率の向上につなげていく。