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調査

テレワーク2倍増も3割満たず--「人命のために実施すべき」と調査機関

ZDNet Japan Staff

2020-04-17 11:35

 パーソル総合研究所は4月17日、新型コロナウイルスによるテレワークへの影響について10~12日に調査した結果を発表した。企業の正社員のテレワーク実施率は3月9~15日に行った前回調査の13.2%に比べて2倍以上の27.9%に増えたが、政府が感染抑止のために要請する人的接触を最低7割減とする目標には遠く及んでいないことが分かった。

3月と4月のテレワーク実施率(出典:パーソル総合研究所)
3月と4月のテレワーク実施率(出典:パーソル総合研究所)

 同社によると、国勢調査に基づく簡易推計でテレワーク実施者は、この1カ月で約400万人増の約760万人に上るという。当初の緊急事態宣言地域(7都府県)での実施率は38.8%でこのうち東京都は49.1%だった。それ以外の地域では13.8%で、7都府県はそれ以外の地域に比べて2.8倍に増えたという。

 また、現在の会社で初めてテレワークを実施した人は、前回調査の47.8%から68.7%に増えた。会社からテレワークを命令・推奨されている人は40.7%(前回調査は22.1%)、時差出勤を命令・推奨されている人は38.9%(同29.4%)だった。一方、会社からテレワークについて何も示されていない人は53.0%(同71.5%)、時差出勤について何も示されていない人は52.3%(同64.9%)という状況だった。

テレワークや時差出勤の方針(出典:パーソル総合研究所)
テレワークや時差出勤の方針(出典:パーソル総合研究所)

 4月7日の緊急事態宣言の発出前後における出社率(少しでも出社したケースを含む)の変化は、発出の翌8日は6.2ポイント減の61.8%、10日時点でも58.5%とあまり減少しておらず、人的接触最低7割減の目標とは大きな差がある状況だとしている。

緊急事態宣言地域の7都府県における出社率(出典:パーソル総合研究所)
緊急事態宣言地域の7都府県における出社率(出典:パーソル総合研究所)

 テレワークができない理由の最多は、前回調査で2番目に多かった「行える業務ではない」(47.3%)、2番目は同最多だった「制度が整備されていない」(38.9%)で、順位が入れ替わった。同社は、「社内制度の整備が少し進んだり、全体としてテレワークがさらに行われたりする中で、業務特性上できない人が目立ってきている」と分析する。

 従業員規模別の実施率は、1万人以上の企業が43.0%、100人未満では16.6%でいずれの規模でもテレワークを実施する企業は半数に達していなかった。

 主任研究員の小林祐児氏は、企業のテレワーク実施率が政府目標に遠く及んでいない現実が明らかになったとし、「人命優先」と「テレワークの足かせを切る」という2つの方向性でテレワークをもっと広げるべきとする。

 同氏によれば、地域別のテレワーク実施率と感染者数との相関性がかなり強く、感染に対する危機意識が人々の行動を大きく左右しているといい、「数万人規模の死者が出る事態となれば、もはや経営どころの話ではない」と指摘。同時に、休業補償や補助金の整備、拡充、アクセスしやすい情報提供が必須だともした。

 また、従業員が上司や経営層の指示に逆らってテレワークを行うのは容易ではないともし、「職場に危機感の薄い上司や同僚がいる場合、企業トップからのメッセージや出社の承認制の導入が有効だろう。顧客や取引先に対して弱い立場の企業のために、大企業や業界団体を通じた納期緩和や遠隔取引の依頼・通達がより行われることを期待したい」とコメントしている。

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