freee、プロジェクト収支管理サービス--工数入力負荷を減らして自動的に集計

阿久津良和

2020-04-21 06:45

 freeeは4月20日、プロジェクト収支管理サービス「プロジェクト管理freee」の提供を開始した。顧客から特定案件を請け負い、社内やパートナー企業の人材を割り当て、受注した案件を遂行するシステム受託開発やコンサルティング業向けに、案件ごとの工数管理や収支管理を簡素化できるという。

 同社最高経営責任者(CEO)佐々木大輔氏は「スモールビジネス(小規模ビジネス)向け統合型クラウドERPとしての新たな一歩」と意気込みを語った。プロジェクト管理freeeの税別料金は1ユーザーあたり月額1500円(年間契約のみ)となる。

freee CEO 佐々木大輔氏
freee CEO 佐々木大輔氏

 案件単位の工数管理は業務の現場で大きな負担となっている。freeeの調査によれば、社内の人件費や外注費などの工数管理にExcelを使用して、手入力を行う企業は67.2%にもおよぶ。

 また、予算実績や諸経費といった収支管理の可視化も難しく、案件収支を月次よりも細かく振り返っている企業はわずか7.2%。このことからも現場負担の大きさが見えてくる。

 同社はプロジェクト型ビジネスの課題として「工数入力の負荷」「複雑な集計作業」「遅延する収支管理」の3つを掲げ、プロジェクト管理freeeを導入することで、「経営レベルの可視化にとどまらず、現場レベルの可視化が可能になり、会社全体の可視化と収益性の改善につながる」(佐々木氏)とアピールした。

工数入力画面。勤務時間は「人事労務freee」から取得し、カラフルな工数はGoogleカレンダーやOutlookから取得して入力する
工数入力画面。勤務時間は「人事労務freee」から取得し、カラフルな工数はGoogleカレンダーやOutlookから取得して入力する

 プロジェクト管理freeeは、freeeのプロダクトである「人事労務freee」に登録した勤怠管理データを反映。工数入力はGoogleカレンダーやOutlook(Office 365)の予定表から取得した作業内容を自動取得して、該当するプロジェクトや業務内容などを選択するだけで済む。この際、案件過程や職務内容をタグとして付与することで、経営分析などにも活用できる。

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