また、工数はパーセンテージや時間を指定した一括登録も可能だ。複数案件が進行中の場合、案件ごとに定めた全体予算と全体実績の差異をひと目で確認可能。「収支管理シート」は月別収支の状況を示し、予算超過時はアラートとして赤く色付けされる。
佐々木氏はプロジェクト管理freeeを導入することで「プロジェクト型ビジネスのPDCAサイクルが回しやすくなり、発注側も計画的にプロジェクト型ビジネスを利用しやすくなることから予算超過も減り、関係者の安心につながる。そして、プロフェッショナルサービスの価値がより高まる社会になる」と確信しているという。
複数案件や個別案件の各種予算も可視化することで、案件過程や予算状況も確認できる
ベータ版を先行導入しているユーザー企業として、複合現実(Mixed Reality:MR)アプリケーションを受託開発するホロラボ(品川区)は「集計の手間やリアルタイム性が解決できると見込んでいる」、ウェブサイトを企画、開発するルート・シー(大阪市西区、従業員66人)は「損益に対する要因分析や採算性について検討精度を高めていく」、経営管理支援プラットフォームを構築するブリッジコンサルティンググループ(千代田区、従業員60人)は「データが一元化されることで、作業効率化につながる」とコメントを寄せた。
今後の展開としてfreeeは、企業によって異なる販売管理やスケジュール管理、チケット管理システムなどと連携し、ツールに依存しない収支管理できる社会を目指すため、「プロジェクトのステータス管理や従業員のリソース管理など周辺領域へ進出していく」(佐々木氏)と説明する。さらに集計軸の拡充により、プロジェクト横断的分析のサポートなど経営判断に資するレポート機能の拡充を予定している。
収支管理シート。赤く示した部分は予算超過部分