調査

データサイエンティストが在籍している企業は約3割--データサイエンティスト協会が調査

NO BUDGET

2020-04-22 09:47

 データサイエンティスト協会は、国内企業におけるデータサイエンティストの採用に関する調査結果を発表した。これによると、データサイエンティストが在籍している企業は回答企業の約3割だった。また増員予定の企業のうち41%がデータによるビジネス課題解決を得意とする人材を最も求めていることが分かった。さらに、企業需要は高まっているものの、採用予定企業の約6割が目標としていた人数を確保できていないことも明らかになった。

 この調査では、従業員30人以上の国内一般企業(人事担当者向け)を対象に、企業規模別にランダム抽出して調査票を郵送で配布した。調査期間は2019年8月21日〜10月8日 。有効回答数は283社だった。なお、百分率表示は小数点以下を四捨五入している。

データサイエンティストの在籍実態
データサイエンティストの在籍実態

 データサイエンティストの在籍者数をたずねたところ、1人以上在籍している企業は全体の29%だった。また在籍者数としては、1〜2人の企業が22%、3〜5人が26%、6〜10 人が22%となった。

今後3年間で増員したいデータサイエンティストの人材像
今後3年間で増員したいデータサイエンティストの人材像
 

 また増員を予定している企業に対して、今後3年間で採用・育成したいデータサイエンティストの具体的な人材像について「最も当てはまるもの1つ」と「当てはまるもの全て」についてたずねた。その結果、「データによるビジネス課題解決を得意とする人材」を最も当てはまるものとして答えた企業が41%、当てはまるもの全てのケースでも88%となり、ビジネス課題の解決がスキルとして最も重視されていることが分かった。次いで、「複数の分野を俯瞰(ふかん)的に見てデータ分析の活用を戦略的に考えられる人材」を最も当てはまるものとして選択したのは18%、当てはまるもの全てで89%となった。同協会では、求める人材の能力にはビジネスの視点に限らず、統計的な知識やデータハンドリングの技術なども過半数以上の企業が回答しており、非常に幅広い能力が求められているとしている。

データサイエンティスト採用の充足度
データサイエンティスト採用の充足度

 一方で、この1年間で新たにデータサイエンティストを採用予定だった企業に対し、目標としていた人数を確保できたかをたずねた。その結果、「確保できなかった」「どちらかといえば確保できなかった」を合わせると58%が目標人数を確保できなかったことが分かった。さらに今後3年間の増員予定をたずねたところ、データサイエンティストの在籍企業では77%が増員予定と回答し、現在データサイエンティストがいない企業でも 11%は新規獲得を予定していることが分かった。同協会では、現状でも満足にデータサイエンティストを確保てきていない状況があり、需給のギャップを埋めていくことが今後の大きな課題であることが分かったとしている。

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