日立、中小企業向けのテレワーク支援サービスを無償提供

NO BUDGET

2020-04-23 18:46

 日立製作所(日立)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワークの導入といった事業継続への対策を迫られている中小企業への支援として「かんたんPrivate DaaS支援パック」の提供を開始した。同サービスでは、新規に年間導入契約を締結した企業を対象に、1000ユーザーまで2020年度内の利用料を最大で半年間無償とする。

 ベースとなる「かんたんPrivate DaaS」では、指定のデータセンターに日立のサーバーを設置し、ユーザーごとに専用の仮想デスクトップ環境を提供するVDI(仮想デスクトップ基盤)システムの構築や運用支援を日立が行う。これにより、安全で安定したプライベート型のDaaS(Desktop as a Service)環境を月額料金で利用できるという。

かんたんPrivate DaaS支援パックの概要(出典:日立)
かんたんPrivate DaaS支援パックの概要(出典:日立)

 多くの企業でテレワークの実施が急務となっているが、機密性の高い情報を扱う部門や高速データ処理が必要な開発などの職種では、遠隔で基幹システムにアクセスすることにセキュリティ上の懸念や性能面での課題があり、テレワーク実現の障壁となっている。また、テレワーク環境を迅速に立ち上げるための予算を確保できていない中小企業が多く、コスト面での課題もある。

 かんたんPrivate DaaSでは「VMware Horizon」や「Citrix Virtual Apps and Desktops」を採用し、これまで多くの大規模事業者向けに高信頼なVDI環境を構築・運用してきたという。今回、中小企業を対象に同サービスを強化し、大規模事業者向けと同様の高い信頼性を確保したVDI環境を低コストで提供するほか、かんたんPrivate DaaS支援パックとしてテレワーク導入支援施策を実施する。

 かんたんPrivate DaaS支援パックでは、かんたんPrivate DaaSを従来の複数年契約から1年単位で更新可能な契約体系にするほか、月額定額課金だけでなくリソース(サーバ数、仮想マシン数、コア数)ごとの使用量分に応じて課金する柔軟なメニューも追加した。中小規模システム向けに最小20ユーザーからの導入サポートを開始するとともに、テレワーク適用業務の拡大に合わせて拡張していく。

 プラットフォームには、次世代接続インターフェース規格「NVM Express」に対応したミッドレンジストレージ新製品「Hitachi Virtual Storage Platform E990」や、ソフトウェアデファインドストレージ「Hitachi Elastic Storage」も利用可能。また日立独自のデータ保護技術を採用することで障害発生時におけるデータの信頼性を担保しつつ、高いアクセス性能や柔軟なスケールアウトが可能な「Hitachi Elastic Storage」により、一部業務でのスモールスタートから、適用業務の範囲拡大に伴うVDI環境のデータ量増大時のシステム拡張まで、柔軟に対応できるという。

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