その上で継続的インテグレーション/継続的デリバリー(CI/CD)段階でコンテナを使用することで既知の脆弱(ぜいじゃく)性を確認する「Container Scanning」を例にセキュリティへの注力度を述べた。Sijbrandij氏は同機能が「セキュリティの設定と維持を容易にする。既存のセキュリティソリューションでは、すべてのプロジェクトでセキュリティを担保するのは困難だ」と述べ、Ultimateに付与したセキュリティ機能が同社売り上げの2割を占めていることを明かした。
「従来であれば既存ソリューションの事前統合が必要だが、GitLabはすべてを統合できる」(Sijbrandij氏)という
CI/CDやトラッキングといったDevOpsの現場をGitLabは役割を代替するだけではなく、同時に「新たな能力を有効にする」(Sijbrandij氏)。たとえばAuto Remediation(自動修復)は、アプリケーションに影響をおよぼすセキュリティの脆弱性を自動的に検出、分析、修正、削除することで「ワークロードの簡素化やセキュリティ品質の向上、製品展開を加速させる」(Sijbrandij氏)という。
オンプレミスとパブリッククラウドにインストールして利用するプランはCore、Starter、Premium、Ultimateで構成、GitLabが提供するSaaSのGitLab.comのプランはFree、Bronze、Silver、Gold。
CoreとFreeは無償、機能差やサポート対応によって異なる有償版は1ユーザーあたり月額(支払いは年払い)となっており、StarterとBronzeは48ドル、PremiumとSilverは228ドル、UltimateとGoldは1188ドル。具体的な機能差はGitLab Japanの販売パートナーとなるクリエーションラインのサイトが分かりやすい。
GitLab APAC地域担当セールスディレクター Anthony McMahon氏
アジア太平洋(APAC)と日本市場への注力度について米本社APAC地域担当セールスディレクターAnthony McMahon(アンソニー・マクマホン)氏は「GitLabに対する関心の高まりを受けて活動をはじめた。セールスアカウント担当、ソリューションアーキテクト、マーケティングをAPACと日本で採用し、投資を増大させる」
村上氏は「開発現場は(GitLabを)使いたくても、予算を上層部に提案するのは難しい。次のステップに進むため、日本に拠点を作り展開する」と取り組みを説明した。Sijbrandij氏は今後の展開について「開発者、オペレーター、セキュリティ担当者のコラボレーションを実現」という目標を掲げ、開発者のためのDevSecOpsに注力する。