レッドハットのコーミア新CEOが“船出”--初のカンファレンスで語ったこと

末岡洋子

2020-04-30 06:00

 Red Hatは米国時間4月28日、オンラインで開催した「Red Hat Summit 2020」に合わせて記者会見を開いた。新CEO(最高経営責任者)のPaul Cormier氏がRed Hatのフォーカスについて語るとともに、「Red Hat OpenShift 4.4」などの新製品も発表した。

オープンソース戦略を広げる

 2019年7月に完了したIBMによる買収を受け、これまでRed HatのCEOを務めたJim Whitehurst氏がIBMのプレジデントに就任、Cormier氏はWhitehurst氏からバトンを継ぎ4月6日にRed Hatの社長兼CEOに就任した。

オンラインで記者会見に臨んだRed Hat新CEOのPaul Cormier氏
オンラインで記者会見に臨んだRed Hat新CEOのPaul Cormier氏

 「Red Hat Enterprise Linux」でLinuxのディストリビューターとして名を築いたRed Hatは、ここ数年コンテナー、そしてエッジコンピューティングに拡大している。「オープンソースは特定の人や企業の権利ではない。オープンソースのリーダーシップを毎日獲得しなければならない」とCormier氏。

 同社がコンテナー管理のKubernetesのディストリビューション「OpenShift」を中心に進めているオープンハイブリッドクラウド戦略については、「インフラ担当者が、アプリケーションに最適なクラウドやオンプレミスのプラットフォームが選べるのが望ましい。そのためには、データやワークロードを必要な時に必要なところに動かすことができるアジリティーと移植性が必要で、これこそがオープンハイブリッドクラウドだ」と述べた。

 Cormier氏によると、企業の31%がハイブリッドクラウド戦略を持っており、OpenShiftは1700社の顧客を抱えるという。この数は前年から70%増とのことだ。「Red Hatは最も広く採用されているハイブリッドクラウドで、最大のハイブリッドクラウドエコシステム を持つ」とCormier氏は胸を張った。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の被害が世界に広がる中、Red Hatはこの日、需要の高いスキルや技術のオンライントレーニングコースの無料化、製品ポートフォリオのプロダクトライフサイクルの延長、求職者や一時解雇者向けの無料のトレーニングなどを発表した。

 一方で自社への影響について、社員の業務は以前から在宅が進んでおり、影響は限定的としたが、それを除いた課題としては「オープンソース、コンテナー、Kubernetesに参入する企業が増え、FUD(注:Fear、Uncertainty、Doubtの頭文字を組み合わせた言葉で、不安感をあおって競合より優位に立とうとするマーケティング手法)がある」と述べた。

 「Kubernetesなどオープンソースのアップストリームプロジェクトをプロプライエタリーな製品とごちゃ混ぜにしてきちんと機能するとうたいながら、FUDを広めている」(Cormier氏)

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