富士フイルム(港区、連結従業員数3万1844人)のメディカルシステム事業部が、エンタープライズコンテンツ管理(ECM)ツール「Alfresco Content Services」を採用。ドキュメントの発行、管理、公開というフローを効率化し、管理レベルを同一化したという。4月30日、提供したシステム開発ベンダーのリックソフト(千代田区)が発表した。
富士フイルムの国内外販社のフィールドエンジニアが医療機器全般を設置、保守するための技術ドキュメントは、新規、改訂あわせて数万点以上あるという。
ドキュメントをシステムに登録するための承認ワークフロー、それらのバージョン管理やシステムの設定といった保管、管理、公開、閲覧時の検索などの国内の共通基盤としてグループウェアを活用。2019年にサポートが終了、システム刷新が必要になるとともに、海外ではドキュメント検索の使い勝手を課題としていたという。保守、運用の負荷やコスト抑制、環境共通化のため検討に至ったとしている。
大容量ファイルでも検索しやすい使い勝手、年間数千件の新規、改訂ドキュメントを処理するワークフロー、国内外で活用できるクラウドサービス、他社での導入実績、サポート体制を要件に検討。セミナーやデモなどを通してAlfrescoプラットフォーム上で登録、管理、公開する仕組みに決定したという。
ダウンロードからオンラインへというデータ活用方法、検索方法やコンセプトなどが使い慣れたシステムから変更。導入当初は多少混乱したという。が、検索は大容量、複数ファイルでも高パフォーマンスで、旧システムで問い合わせ、要望が多かった海外の利用者からの評判も高いと説明。ドキュメントと承認プロセスが統合するワークフローは、シンプルで融通が利く設計が可能としている。技術ドキュメントの管理基盤の刷新は十数年ぶりになるという。
富士フイルムの活用イメージ(出典:リックソフト)
Alfresco Content Servicesは、ウェブブラウザのほか、さまざまなアプリケーション、プロトコルで活用可能。100ユーザーまで活用できる。スターター、300ユーザーのビジネス、1000ユーザーのエンタープライズをラインアップしているが、価格体系は非公開。
サービスイメージ(出典:リックソフト)