調査

53%がハイブリッド/マルチクラウドを採用--Denodo調査

NO BUDGET

2020-05-01 15:42

 Denodo Technologiesは4月30日、2020年度版のクラウド利用調査の結果を発表した。これによると、ハイブリッドクラウドとマルチクラウドは事実上の標準になっており、回答者の半数以上(53%)が導入時の最も一般的な方法として採用していることが分かった。調査は2020年2月に250強の組織を対象に実施された。

 ハイブリッドクラウド構成が全クラウド導入の中心を占め(42%)、それにパブリッククラウド(18%)とプライベートクラウド(17%)が続いた。ハイブリッドクラウドとマルチクラウドの利点には、支出とスキルの分散が可能なこと、弾力性を構築できること、各クラウドサービス事業者が強みとしている機能や能力を選択して利用でき、弊害の大きい特定ベンダーへの依存を避けられること、が含まれる。

 最も一般的なクラウドの活用法としては、アナリティクスとビジネスインテリジェンス(BI)が最上位となり、3分の2(66%)の調査参加者がビッグデータの分析プロジェクトにクラウドを使用している。Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)のいずれにおいても、最上位の利用目的はアナリティクスとなっており、僅差で論理データウェアハウス(43%)とデータサイエンス(41%)が続いた。

 データ形式については、使用されているデータの3分の2が依然として構造化フォーマット(68%)だが、膨大に蓄積されている非構造化データの重要性も増している。クラウドオブジェクトストレージ(47%)とSaaSデータ(44%)が、コンピューティング処理の容易さと性能最適化を高めるために頻繁に使用されている。さらに、クラウドマーケットプレイスが驚異的なスピードで拡大している。調査対象者の半数(50%)がクラウドマーケットプレイスを活用し、動機としてはユーティリティー/pay-as-you-go課金制度が最も多く(19%)、続いて自分で操作できてIT部門への依存を最低化できること(13%)が挙げられた。

 Denodoによると、クラウド内でデータを統合する課題はほぼ倍増(43%)しているとし、現在、利用者はハイブリッド/マルチクラウド環境へのクラウドデータの統合を容易に行おうとしているという。多くの回答者が作業量の大きいデータの移行や複製が必要になる事態は避けたいと考えており、クラウド統合と移行の戦略の重要な部分としてデータ仮想化を考えている回答者が50%に迫っているのは、そのためだともしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]