新型コロナウイルス感染症の影響で広範囲にわたって混乱が生じ続けている中、香港政府は公務員に在宅勤務を命じ、全民間企業にも同様の措置を講じました。まだ一般的ではありませんが、渋滞や悪天候への対策としてフレックスタイムやリモートワークを採用する香港の企業が増えてきています。
クラウドは、場所や時間にかかわらず従業員によるファイルや文書の共同作業、共有、それらへのアクセスを可能にするため、効果的なリモートワークの重要なイネーブラーや成功要因となっています。Gartnerによると、2022年までに企業の最大60%が外部サービスプロバイダーのクラウドマネージドサービスを使用すると予想されています。
リモートワークの実施時に企業がミッションクリティカルなデータとサービスを十分な自信を持って混乱なく扱い、シームレスに業務を遂行できるための鍵となる3つのヒントをまとめました。
1.クラウド管理
新型コロナウイルスの流行などの緊急事態に迅速に備える必要があるため、企業は適応力のある職場を実現するテクノロジーを必要としています。リモートワークではデータへの容易なアクセスが重要ですが、クラウド管理はまさにそれをサポートします。また、特に近年では情報漏洩が頻発しているため、データ保護も重要です。
企業は職場内におけるデータへのアクセス性を向上させようとしているため、2020年以降はクラウドデータ管理(Cloud Data Management:CDM)によってモビリティとポータビリティが向上しますが、その一方でセキュリティ対策の強化が進むでしょう。あらゆる企業にとっての容易かつ安全で利用可能なデータの重要性を私たちはすでに目の当たりにしており、今後1年でCDMの重要性は高まる一方と思われます。
2.データバックアップの成功とソリューション
企業はクラウドをまたいでどのようにデータを扱うかを意識し、データをバックアップする最適なツールを活用して、テクノロジーがより大きなメリットを企業にもたらすようにする必要があります。企業のほぼ3分の1が現在、優先度の高いアプリケーションを継続的にバックアップ、複製しているといわれています。
クリティカルなデータの容易な復元を重要視する企業が増えているため、この割合は今後増加することが予想されます。この10年で、企業が複数のプラットフォームにわたって継続的にデータをバックアップして、数分で完全に復元することを可能にするプラットフォームとツールが増えることが見込まれます。
これらのツールは、データをバックアップするだけでなく企業に洞察を与え、調査や開発、テストなどの目的を通じ、デジタルトランスフォーメーションと事業促進戦略において十分な情報に基づく意思決定を行えるようにします。