Adobe SystemsとServiceNowは、ServiceNowの年次ユーザーカンファレンス「Knowledge 2020 Digital Experience」において、両社のパートナーシップによるデータ連携をグローバルで開始すると発表した。顧客体験管理に特化した基盤「Adobe Experience Platform」と、ServiceNowのCSM(カスタマーサービス管理)製品「Customer Service Management」のデータを接続することで、企業はオウンドメディアや広告の反応と、CS(カスタマーサティスファクション)の情報を統合し、顧客像を把握できるようになるとしている。
このデータ連携は、Adobeが提供するリアルタイムの顧客プロファイル機能を強化するほか、あらゆる接点においてパーソナライズされた顧客体験の提供につながるという。また「ServiceNow」とウェブコンテンツ管理システム「Adobe Experience Manager」の連携により、企業はカスタマーサービス機能を強化できるとしている。
今回の連携によりAdobeとServiceNowの製品を併用する企業は、ブランドロイヤルティーを促進するための顧客情報の把握が可能となる。マーケティング部門とカスタマーサービス部門をつなぐデータワークフローを確立することで、企業は顧客から苦情や問い合わせを受けた際、その顧客が購入した製品・サービスから直近のやりとりまで、顧客とブランドのさまざまな関わりを確認できるという。
また、パーソナライゼーションに向けたデータの取得も可能となる。Adobe Experience PlatformとCustomer Service Managementを通して、「購入(マーケティング)」「評価(カスタマーサポート)」それぞれの接点で収集しているデータを集約する。これにより企業はチーム横断の作業を合理化し、最終的にはAdobe Experience Platform上に詳細かつリアルタイムの顧客プロファイルを構築できるようになるとしている。加えて、各顧客のカスタマージャーニーを基に、関連性の高いウェブ顧客体験とコンテンツを提供することが可能になるという。