Box Japanは5月11日、LGWAN-ASPのもと、企業向けクラウドストレージ「Box」を利用できるようになったと発表した。LGWAN-ASPとは、安全性が高いとされる総合行政ネットワーク(LGWAN)を介して、各種行政事務サービスを提供する仕組み。
自治体では、クラウドを導入することで情報システムの集約と共同利用を進め、経費削減や住民サービスの向上などを目指している。また政府は2018年、政府情報システムへのクラウド採用を推進するため「クラウド・バイ・デフォルト原則」を発表し、2019年からは行政手続きを原則、電子申請に統一する「デジタルファースト法」を順次施行している。こうした背景から自治体を含む行政機関は、組織内の業務プロセスに加え、住民に提供するサービスもデジタル化し、クラウドシフトを加速させることが求められているという。また、クラウドシフトを進める上で問題となる、情報漏えいやサイバー攻撃などへの対策も必要となっているとのことだ。
Boxは格納するコンテンツに対し高度なセキュリティを担保していることに加え、インターネットと分離されたLGWAN接続により、内部環境からもBoxにアクセスできるようになり、外部からのサイバー攻撃といったリスクを軽減できるとしている。
Boxではドキュメントや写真、動画などのファイルをコンテンツとして一元管理しており、ユーザーは時間や場所、デバイスを問わず、安全に利用することが可能だという。ファイルを内外の関係者と共有することで懸念される情報漏えいについても、二要素認証や、共有するファイルの機密性に応じてアクセス権をコントロールする機能が搭載されている。またユーザーのアクセス履歴や、人工知能(AI)による行動パターン分析から、異常利用を検知できるとしている。