SAS、新型コロナに関するデータや分析機能をウェブサイトで提供

NO BUDGET

2020-05-14 18:09

 米国企業のSAS Instituteは「COVID-19 Data Analyticsリソースハブ」のサイトを公開した。このサイトにより同社は、あらゆる業界の企業や個人のウイルスとの戦いを支援し、最も必要とされる場所でアナリティクスの力を機能させることができるとしている。

 同サイトでは、無料のリソースやツールを提供するほか、パンデミックによってもたらされる混乱に対応するため「対応」「回復」「再構築」の3段階においてアナリティクスの機能を提供する。新型コロナウイルスに関わる知見を広め、グローバルの統計を追跡するとともに、実際のデータや高度な分析ソフトウェアへのアクセスを可能にすることで、新たなトレンドや洞察を明らかにするという。

 また、同サイト内のデータ可視化ダッシュボード「Coronavirus Dashboard Report」により、パンデミックに関する最新情報を知り、追跡できるとしている。このダッシュボードには、データを可視化するソフトウェア「SAS Visual Analytics」の機能が用いられており、チャートやグラフ、ダイヤグラムなどを通してユーザーが最新データを調べることを可能とし、ドリルダウン機能で世界中の症例や地域情報、拡散状況など、詳細な分析を示すという。

 データエキスパート向けには、AI(人工知能)プラットフォーム「SAS Viya」への30日間無料アクセスを提供する。ユーザーはダッシュボードや詳細レポートのほか、世界保健機構、米National Health Council、疾病予防管理センターなどの情報が統合された新型コロナウイルスのデータにアクセスできる。これによりユーザーは堅固な予測モデルを作成でき、機械学習やデータマイニング、最適化、モデル管理などの各種機能による予測や、レポートの作成が可能になるとしている。付属の「Data Discovery Learning Portal」では、無料のトレーニングコースとビデオへのアクセスを提供し、アナリティクスジャーニーや新型コロナウイルスに関する知見に沿ってユーザーを支援する。

 米Cleveland Clinicは同サイトの予測モデルを用いて、現在から将来の医療ニーズに対する計画を立てている。また、独Robert Koch研究所では数日で予測プラットフォームを構築し、人工呼吸器を備えた集中治療室の稼働状況の追跡・最適化に活用している。「COVID-19 Data Analyticsリソースハブ」では、こうした活用事例についても多数紹介しているという。

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