本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。
今日のポイント
- 高配当株投資は節税口座で
- 18.9%がNISAもつみたてNISAもやっていない
- NISAとつみたてNISAはどう使い分けるべき?
- これまでやって来なかった人は2020年から始めるべき
- NISAとつみたてNISAはどちらを使ったらいいか
- 特定口座で保有している株式をNISA口座に移すことはできない
- NISA口座で投資可能な高配当株ポートフォリオ
これら7点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
高配当株投資は節税口座で
コロナ危機からの回復の道筋が見えない中、米中対立が再び激化する懸念もくすぶっている。投資デビューしようと思って証券口座を開いたものの、不安材料が多くてなかなか投資を始められない方もいると思う。
筆者は日本株を配当利回りや買収価値から見て「割安」と判断している。短期的な下値リスクは払拭できないが、不安材料が多いからこそ株価が安くなっているといえる。不安材料がなくなって株価が高くなったところで買うより、不安材料がある間に割安な株価で投資を始めた方が長期的な資産形成にはいい。
大型株で4%以上の利回りが出る「高配当株」から投資するといい。高配当株への長期投資には、売買益や配当金が非課税になるNISA(ニーサ)口座を使うといいだろう。つみたてNISAでも非課税投資ができるが、つみたてNISAでは投資信託にしか投資できない。個別株を買うにはNISAを選ぶ必要がある。
18.9%がNISAもつみたてNISAもやっていない
2018年11月に実施したアンケート調査で、NISA・つみたてNISAの利用状況について聞き、2900人超の回答をいただいた。結果は以下の通りである。
2018年にNISA・つみたてNISAをしたか?

出所:楽天証券、2018年11月時点
近年、非課税で資産形成できる制度がいろいろ増えている。利用可能な範囲でしっかり使おう。
利用できる節税手段があるのに、使わないのはとてももったいないことである。「よく分からない、面倒くさい」とほったらかしにすべきでない。
NISA口座で高配当株5銘柄(平均配当利回り5%)に合計120万円を投資するとする。すると年間6万円(120万×5%)の配当金が得られる。
課税口座(特定口座)で投資すると、6万円の配当金から20.315%(約1万2000円)の税金(源泉税)が差し引かれる(分離課税選択の場合)。6万円の配当金が出ても、税引き後で受け取れるのは約4万8000円となる。
ただし、NISAで投資すれば非課税なので丸々6万円受け取れる。その差は大きい。