コニカミノルタジャパンは、複合機とサーバーを一体型とした製品「Workplace Hub Smart」を発売した。
同社はこの製品について、複合機の機能とITサービス、IT保守・運用をシームレスに統合したオールインワンサービスを提供することにより、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援していくものとしている。
同製品では、複合機の利用情報はWorkplace Hubプラットフォーム上でWorkplace Hubアプリケーションと統合管理される。また、これまで複数のサーバー機器で管理していたオンプレミス型アプリケーションを、3つのWindowsの仮想マシンを搭載することで、最大3つ同時に稼動することができる。これにより、サーバー機器を追加することなく、複合機を設置するスペースがあれば、最新IT環境を導入することができる。
本体内部にサーバーを搭載した Workplace Hub Smart
Workplace Hub Smart
Workplace Hub Smar は、同社のAPIテクノロジーとして開発されたIWS(Internal Web Server)により、各種クラウドサービスを利用できる。複合機と連携するクラウドサービスは、クラウド上の保管場所から印刷したり、スキャンした文書をクラウドに直接アップロードしたりすることができる。また、全ての業務をネット環境へアクセスできず、オンプレミスが欠かせない業種や、同じ環境にある複合機で、連携したクラウドサービスを利用することによりシームレスにつながるなど、環境や要件にあわせて、クラウドとオンプレミスを柔軟な組み合わせで利用することができる。
Workplace Hub と複合機の連携イメージ
オンプレミス型アプリケーションでは、既に発売されている「ASTERIA(アステリア)」のアプリケーションを使い、オフィス内のExcel業務の作業効率化を実現する。メールに添付された大量のExcelシートの自動集計や、複数ファイルから情報を抜き出してレポートにまとめる作業など、情報転記を手作業で行う業務に対して、大幅な作業工数の削減が可能となる。
またWorkplace Hubプラットフォームでは、オンプレミスとクラウドのハイブリッドクラウド環境を構築しており、遠隔監視・遠隔保守、従量課金システムに対応したWorkplace Hub Platform Readyアプリケーションを利用することができる。このプラットフォームはオープンプラットフォームで、協業を検討している企業に対して、コニカミノルタジャパンのDSP(デベロッパーサポートプログラム)により、Workplace Hubプラットフォームに接続するアプリケーション開発を支援する。Workplace Hub をサービスプラットフォームとして活用することで、サービス内容に応じて、自社のアプリやサービスとWorkplace Hub 遠隔監視・遠隔保守や従量課金システムと組み合わせ、顧客に提供することが可能となる。
今後、Workplace Hubを活用し、建築、物流、流通などさまざまな業種において、ビジネスの現場(エッジ)を起点に各種計測機器から得られる高品質なデータを収集し、それを元にデータを解析、可視化することを支援していく。