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日本株展望

配当利回り6%超も--金利消滅で売られる金融株の価値を見直す

ZDNet Japan Staff

2020-05-28 11:35

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 金利低下で売られる金融株を見直し
  2. 株価指標で見て割安でも収益先細りが懸念される金融株は避ける
  3. ゼロ金利でも収益を稼ぐ金融業に注目

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

金利低下で売られる金融株を見直し

 金融株(※注)は割安株の宝庫と考えている。PER(株価収益率)やPBR(株価資産倍率)が低く、配当利回りが高い株が多いからだ。

※注:ここで言う金融株には、銀行・信託・保険・リース・カード・消費者金融など金融セクターに含まれるあらゆる業態が含まれる。

 金融株が株価指標で見て割安に据え置かれているのは日本だけではない。欧米でも同じである。なぜだろうか。

 世界中で金利の「日本化」が進んでいることが原因だ。日本と同じように長期金利がゼロに近づく国が増えている。こうなると金融業で利益が上げられなくなる恐怖が募り、世界中で金融株が売られてきた。

米・英・独・豪の長期金利(10年国債利回り)年次推移:2010年~2020年(5月27日)


 ただ、ここに少し誤解がある。確かに長短金利スプレッド(長期金利と短期金利の差)が縮小すると、金融機関の重要な収益源の1つが失われる。業態にもよるが金融業には「短期金利で調達して長期金利で運用」し、長短金利スプレッドで収益を稼いできたところが多いからである。

 ただし、長短金利スプレッドだけが金融機関の収益源ではない。信用スプレッドも重要な収益源である。信用力の高い金融機関が低い金利で調達した資金を信用力が相対的に低い中小企業や個人に貸し出すことでスプレッド(利ザヤ)を得ている。例えば、消費者金融で高い金利が取れるのは、ほとんど信用スプレッドによるものだ。

 さまざまな金融サービスで金融機関は収益を得ている。リース業では近年、オペレーティングリースという各種サービス(メンテナンスなど)を伴うリースが収益となり、低金利でも安定的に高収益を稼いでいる。信託業でもカストディ、土地信託、遺言信託などさまざまなサービスで収益を得られる。

 損害保険はそもそも長短金利スプレッドを収益源としてはいない。さまざまな損害に備える保険を提供することで利益を得ている。そう考えると、金利低下で金融業が軒並み低い株価バリュエーションに据え置かれるのは理に合わないと筆者は考えている。

 金融業の利益がすぐになくなるわけではないのに、日本でも世界でも金利が下がるにつれて金融株は売られていくため、結果的に金融株には株価指標で見て割安な銘柄が増えているわけである。割安株として投資していっていい銘柄が多いと考えている。

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