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1日あたり20TB--中国の新型コロナ対策で活用されたデータ分析の実際 - (page 2)

阿久津良和

2020-05-29 06:45

 まずは順番に紹介しよう。感染追跡の文脈では、Teradataが一定期間内の行動範囲を確認できるデータモデルを開発し、BIプラットフォームを利用してデータを収集、管理する。また「地域の感染状況が変化すると健康コードの変更や結果修正要求が多いことから、迅速に対応するための技術開発」(中山氏)を行っている。20TB以上のユーザーデータを分析し、99%以上の正確性で感染者を補足できたという。

 感染予測の文脈では、中国の中央政府や地方政府の感染予防対策、状況判断を支援するためのデータ分析をTeradataが提供している。同じく通信データを利用して、高リスク地域や感染者、濃厚接触者の移動状況を分析。各種数値を分析した感染経路シミュレーションを通じて、感染力が一定の範囲を超える人口密度を算出した。その結果「平常時の60%未満(の人口密度)であれば、感染リスクが低いことを発見して(中国)政府に提供」(中山氏)している。

 営業再開の文脈は、前述した感染リスクなどのデータ分析結果を中国政府や企業向けに提供した活動を指す。具体的には、旧正月休み後に居住地に戻らない従業員や企業の伝染病予防と管理の要件を満たす感染リスクが低い従業員の発見情報に加え、新型コロナウイルスに感染して移動できない方向けに求職者と企業側とのマッチング支援を行った。

 新型コロナウイルス対策ソリューションの構築は緊急性の高い案件だが、Teradataが採用された理由として、自社のデータアナリティクス基盤が1日あたり20TBの通信データや他のデータとのクロス分析を行える企業体制。さらに24時間対応可能なコンサルティングサービスの2つを並べた。

 中山氏は「Teradataは2月1日による中国の中央政府にデータ分析、統計に関するコンサルを提供してきた。大量かつ多様で常に変化するデータを扱える基盤が選ばれた理由」と説明した。現在同社は中国で事業再開を目指す金融機関などに、サプライチェーンを分析して融資額を提案するソリューションを開発している。詳細が明らかになれば本誌でも紹介したい。

日本の「接触確認アプリ」は制限が多い

 ひるがえって日本の状況を踏まえると、日本国憲法13条で「すべて国民は、個人として尊重される」と記載され、中国のように政府が一定の強制力を持つことは難しい。

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